居住者と非居住者の区分|判定基準と課税範囲の違い【税理士が解説】

居住者と非居住者の区分|判定基準と課税範囲の違い【税理士が解説】
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
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居住者と非居住者の区分|判定基準と課税範囲の違い

海外赴任や外国人の雇用で「この人は居住者?非居住者?」と迷う経営者・経理担当者に向けて、所得税法の判定基準・課税範囲の違い・源泉徴収の実務を完全ガイドします。この記事を読めば、区分を正しく判定し、適切な税務処理を行えるようになります。

🏆 結論:居住者か非居住者かで課税範囲が根本的に異なる

居住者(非永住者を除く)は全世界所得が課税対象、非居住者は国内源泉所得のみが課税対象です。判定基準は「国内に住所があるか」または「引き続き1年以上居所があるか」の2点。滞在日数だけでは判定できず、生活の本拠がどこにあるかを客観的事実で判断します。間違えると全世界所得に課税されるか国内所得のみかという大きな差が生じるため、判定は慎重に行ってください。

居住者と非居住者の区分とは?所得税法の基本ルール

所得税法が定める3つの区分

所得税法では、個人の納税義務者を「居住者」「非永住者」「非居住者」の3つに区分しています。この区分によって課税される所得の範囲が大きく異なります。

所得税法第2条第1項第3号の規定により、居住者とは「国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人」をいいます。そして、居住者以外の個人が非居住者です(同条第1項第5号)。

さらに居住者のうち、日本国籍を有しておらず、かつ過去10年以内に国内に住所または居所を有する期間の合計が5年以下である個人を非永住者と呼びます(同条第1項第4号)。

区分 定義 課税範囲
居住者(非永住者以外)国内に住所あり、又は引き続き1年以上居所あり全世界所得(国内+国外の全所得)
非永住者居住者のうち、日本国籍なし+過去10年中5年以下の国内居住国内源泉所得+国外源泉所得のうち国内払い・国内送金分
非居住者居住者以外の個人国内源泉所得のみ

参考: 国税庁「No.2875 居住者と非居住者の区分」

💡 実務のポイント

判定を間違えた場合の影響は甚大です。たとえば年収1,000万円で海外に不動産所得500万円がある場合、居住者なら合計1,500万円に課税されますが、非居住者なら国内の1,000万円のみです。実務では海外赴任の辞令が出た段階で、税理士に居住者区分の変更時期と手続きを確認するのが鉄則です。

「住所」と「居所」の違い

住所とは「個人の生活の本拠」のことです(所得税法基本通達2-1)。生活の本拠かどうかは、住居・職業・資産の所在・親族の居住状況・国籍などの客観的事実で判定します。住民票の登録先や本人の主観ではありません。

一方、居所とは「生活の本拠ではないが、現実に居住している場所」を指します。たとえば単身赴任先のマンションは居所に該当し、家族が暮らす自宅が住所です。

住所の推定規定|6パターンで判定する所得税法施行令14条・15条

滞在地が2か国以上にまたがる場合、「住所」がどこにあるかを推定するための規定が所得税法施行令第14条・第15条に定められています。この推定規定が居住者・非居住者の判定で最も重要なポイントです。

国内に住所があると推定されるケース(施行令14条)

以下のいずれかに該当する場合、国内に住所があると推定されます。

パターン 条件 具体例
①職業基準国内で継続して1年以上必要とする職業を有する日本法人の役員、国内に店舗を持つ個人事業主
②日本国籍+生活実態日本国籍を有し、国内に配偶者等の親族・資産等の事実がある日本国籍の経営者が海外出張が多いが、家族は日本在住
③扶養親族の連動上記①②で推定される者と生計を一にする配偶者・扶養親族海外赴任者の国内に残った配偶者・子ども

国内に住所がないと推定されるケース(施行令15条)

パターン 条件 具体例
④海外勤務国外で継続して1年以上必要とする職業を有する海外現地法人への1年以上の出向者
⑤外国籍+生活実態外国籍で、国外に配偶者等の親族や資産等の事実がある来日した外国人が家族を本国に残している場合
⑥扶養親族の連動上記④⑤で推定される者と生計を一にする配偶者・扶養親族海外赴任者に帯同する配偶者・子ども

⚠️ 注意:推定規定はあくまで「推定」

推定規定に該当しても、反対の事実(たとえば国外に自宅を購入して家族と居住しているなど)を証明すれば、推定を覆すことは可能です。ただし実務では、推定を覆すためには相当の客観的証拠が必要です。税務調査では、住居の賃貸契約書・光熱費の支払い記録・渡航履歴・金融資産の所在・配偶者の居住地など、複数の事実が総合的に検討されます。

「183日ルール」の誤解と正しい判定方法

183日で居住者・非居住者が決まるわけではない

「海外に年間183日以上滞在すれば非居住者になる」という話を耳にすることがありますが、これは日本の所得税法における居住者判定とは無関係です。

国税庁のタックスアンサーNo.2012でも明確に「滞在日数のみによって判断するものではない」と記載されています。外国に年間の半分以上滞在していても、日本に生活の本拠があれば日本の居住者です。

183日ルールの正体:租税条約の短期滞在者免税規定

一般に「183日ルール」と呼ばれるのは、租税条約における短期滞在者免税規定のことです。これは「相手国に183日以下の滞在で、かつ一定の条件を満たす場合、相手国では給与に課税しない」という規定であり、居住者か非居住者かの判定基準ではありません。

💡 実務のポイント:裁決事例に学ぶ

実際に、インドネシアに年間250日以上滞在していた日本人が、大阪国税不服審判所の裁決で「日本の居住者」と判定された事例があります。理由は、日本に居宅があり日本滞在中はそこで寝起きしていたこと、金融資産の大半が日本国内にあったこと、日本の国民健康保険に加入していたことなどが挙げられました。滞在日数だけでは非居住者にはなれないという典型例です。

正しい判定フローチャート

ステップ 質問 YES NO
1日本国内に住所(生活の本拠)があるか?居住者→ ステップ2へ
2現在まで引き続き1年以上、国内に居所があるか?居住者非居住者
3(居住者の場合)日本国籍なし+過去10年中5年以下の国内居住か?非永住者居住者(永住者)

なお、ステップ1の「住所の有無」が不明確な場合に、前述の推定規定(施行令14条・15条)を適用して判断します。

課税範囲の違いを具体的なケースで比較

居住者・非永住者・非居住者の課税範囲一覧

居住者(非永住者を除く)は世界中どこで得た所得にも日本で課税されます。一方、非居住者は日本国内で発生した所得だけが課税対象です。この差は非常に大きく、判定を間違えると追徴課税のリスクがあります。

所得の種類 居住者 非永住者 非居住者
国内の給与所得○ 課税○ 課税○ 課税
国内の不動産所得○ 課税○ 課税○ 課税
国内の株式譲渡益○ 課税○ 課税○ 課税
海外の給与所得(現地払い)○ 課税△ 国内送金分のみ× 非課税
海外の不動産所得○ 課税△ 国内送金分のみ× 非課税
海外の預金利子○ 課税△ 国内送金分のみ× 非課税
海外の株式譲渡益○ 課税△ 国内送金分のみ× 非課税

○=課税、△=条件付き課税、×=非課税

ケーススタディ:年収800万円+海外不動産所得300万円の場合

📐 シミュレーション前提条件

  • 日本国内の給与所得:800万円(給与所得控除後の金額で計算)
  • 海外の不動産賃貸所得:300万円(経費控除後)
  • 所得控除は基礎控除48万円のみで簡略化
  • 住民税は一律10%で概算
項目 居住者 非居住者 差額
課税対象所得1,100万円800万円▲300万円
課税所得(基礎控除後)1,052万円752万円
所得税(概算)約173万円約97万円約76万円
住民税(概算)約105万円非課税※約105万円
年間税負担合計約278万円約97万円約181万円

※非居住者は原則として住民税の課税対象外(1月1日時点で国内に住所がない場合)。概算値です。個別の状況により異なります。正確な計算は税理士にご相談ください。

このように、同じ収入でも区分の違いで年間約180万円以上の税負担差が生じ得ます。だからこそ、判定を正確に行うことが極めて重要なのです。

海外赴任者の居住者区分の変遷と手続きタイムライン

出国時の手続きと区分変更のタイミング

日本法人の社員が1年以上の予定で海外赴任する場合、出国日をもって非居住者に変わります。逆に、当初1年未満の予定だった海外勤務が延長されて1年以上になる場合は、1年以上になることが確定した日から非居住者となります。

タイミング 区分 必要な手続き
出国前居住者①出国年の1/1〜出国日までの給与を年末調整
②納税管理人の届出(所得税・住民税)
③出国時年末調整で精算
海外勤務中非居住者④国外払いの給与は日本非課税
⑤国内源泉所得がある場合は納税管理人が確定申告
⑥日本法人から支給される役員報酬は20.42%源泉徴収
帰国時居住者⑦帰国日から居住者に復帰
⑧帰国年の帰国日〜12/31の給与を年末調整
⑨納税管理人の解任届出

なお、帰国年は「出国前の非居住者期間」と「帰国後の居住者期間」が混在するため、確定申告が必要になるケースが多いです。詳しくは「海外勤務と所得税|出国時の精算・不動産所得・株式譲渡の課税」で解説しています。

💡 実務のポイント:納税管理人の届出を忘れない

納税管理人の届出を行わずに出国した場合、出国前に確定申告書を提出して税額を納付しなければなりません(所得税法第127条)。実務では出国日の1〜2ヶ月前に税務署に「所得税・消費税の納税管理人の届出書」を提出するのが一般的です。住民税についても市区町村に別途届出が必要です。

出国年と帰国年の源泉徴収の注意点

出国年は、1月1日から出国日まで居住者として通常の源泉徴収(累進税率)が適用されます。出国日以降は非居住者となるため、国外で行う勤務に対する給与には日本の源泉徴収は不要です。

ただし、非居住者となった後も日本法人の役員に対する報酬は、勤務地が国外であっても国内源泉所得として20.42%の源泉徴収が必要です(所得税法第161条第1項第12号イ)。「役員」と「使用人」では取扱いが大きく異なるため、海外赴任者が役員の場合は特に注意してください。

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非居住者の国内源泉所得と源泉徴収税率

源泉徴収の対象となる国内源泉所得の主な種類と税率

非居住者に対して国内源泉所得の支払いをする者は、その支払いの際に所得税および復興特別所得税を源泉徴収する義務があります(所得税法第212条)。主な所得と税率は以下のとおりです。

国内源泉所得の種類 国内法の税率 備考
土地等の譲渡対価10.21%1億円以下で自己居住用の個人購入者は源泉徴収不要
人的役務の提供20.42%芸能人・スポーツ選手等
不動産の賃貸料20.42%自己居住用の個人賃借人は源泉徴収不要
利子等15.315%預貯金・公社債の利子
配当等20.42%上場株式等の配当は15.315%
使用料等(著作権・特許権等)20.42%ロイヤリティ
給与・報酬20.42%国内勤務に対する給与・役員報酬
退職手当等20.42%退職所得の選択課税あり(所得税法第171条)
年金等20.42%公的年金・私的年金

参考: 国税庁「No.2884 非居住者等に対する源泉徴収の税率」

租税条約による軽減・免除

日本が締結している租税条約の規定により、上記の国内法の税率が軽減または免除される場合があります。たとえば日米租税条約では、利子は原則10%に軽減、使用料(ロイヤリティ)は免税です。

軽減・免除を受けるには、支払日の前日までに「租税条約に関する届出書」を支払者を通じて所轄税務署長に提出する必要があります。届出が間に合わなかった場合は、事後的に「租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書」(様式11)を提出することで差額の還付を受けることが可能です。

確定申告と所得控除の違い

居住者の確定申告

居住者は全世界所得について確定申告を行います。各種所得控除(基礎控除・配偶者控除・社会保険料控除・生命保険料控除など)を全て適用でき、累進税率(5〜45%)で計算します。年末調整で精算が完了する給与所得者は確定申告不要ですが、2か所以上の給与がある場合や副業所得が20万円を超える場合などは確定申告が必要です。確定申告の基本については「確定申告の基礎知識」で解説しています。

非居住者の確定申告

非居住者は、国内に恒久的施設(PE)を有する場合と有しない場合で課税方法が異なります。

PE(恒久的施設)の有無 課税方法 所得控除
PEあり(支店・工場等)PE帰属所得は総合課税(申告納税)雑損控除・寄附金控除・基礎控除のみ
PEなし原則として源泉分離課税で完結適用なし

非居住者は社会保険料控除や配偶者控除、医療費控除は適用できません。これは、非居住者に認められる所得控除が雑損控除・寄附金控除・基礎控除の3つに限定されているためです(所得税法第165条)。

⚠️ 注意:退職金の選択課税を忘れない

非居住者が受け取る退職金は一律20.42%の源泉徴収がされますが、所得税法第171条の「退職所得の選択課税」を選ぶと、居住者と同じ方法(退職所得控除を適用して1/2課税)で計算できます。長年国内勤務していた方は、選択課税の方が有利になるケースがほとんどです。確定申告で還付を受けられるため、忘れずに検討してください。

外国人を雇用する場合の判定ポイント

来日した外国人の居住者判定

外国人が来日して就労する場合、契約期間が1年以上であれば来日時点から居住者として取り扱います。1年未満の契約であっても、途中で契約が更新されて通算1年以上になることが確定した時点から居住者に変わります。

実務では、以下のような判断が必要になります。

ケース 判定 源泉徴収
1年以上の雇用契約で来日来日時から居住者通常の源泉徴収税額表を適用
6ヶ月契約→更新で通算1年超更新確定日から居住者確定日まで20.42%、確定日以降は累進税率
短期プロジェクト(3ヶ月)非居住者一律20.42%
1年以上の予定で来日→半年で帰国来日時は居住者、出国日で非居住者に変更出国前は累進税率、以降は対象外

💡 実務のポイント:非永住者の判定も忘れずに

来日した外国人が居住者と判定された場合、次に「非永住者」に該当するかどうかも確認が必要です。日本国籍を有しておらず、過去10年以内に国内に住所・居所を有していた期間の合計が5年以下であれば非永住者です。非永住者は国外源泉所得のうち国内で支払われたもの・国内に送金されたもののみが課税対象となるため、本国で受け取る報酬の取扱いが居住者(永住者)とは異なります。

「永遠の旅人」(パーペチュアル・トラベラー)と居住者判定

近年、特定の国に定住せず複数国を転々とすることで、どの国の居住者にもならないことを目指す「永遠の旅人(Perpetual Traveler)」のライフスタイルが話題になることがあります。

しかし、国税庁のタックスアンサーNo.2012には「1年の間に居住地を数か国にわたって転々と移動する、いわゆる『永遠の旅人』の場合であっても、その人の生活の本拠がわが国にあれば、わが国の居住者となります」と明記されています。

日本に自宅や金融資産、家族が残っている場合、たとえ年間のほとんどを海外で過ごしていても日本の居住者と判定されるリスクがあります。このスキームを検討する場合は、国際税務に精通した税理士への事前相談が不可欠です。

租税条約における居住者判定(タイブレーカールール)

二重居住者の解消手順

日本の国内法で居住者と判定された人が、相手国でもその国の居住者と判定される場合(いわゆる「二重居住者」)、二重課税が生じます。これを解消するために、租税条約では以下の順序で一方の国の居住者を決定します。

優先順位 判定基準 内容
1恒久的住居(permanent home)利用可能な住居がある国
2重要な利害関係の中心(centre of vital interests)経済的・人的関係が密接な国
3常用の住居(habitual abode)より頻繁に滞在している国
4国籍
5相互協議両国の当局間で協議して決定

このタイブレーカールールは、OECDモデル租税条約第4条第2項に基づいていますが、実際の適用はそれぞれの租税条約の規定によります。日米租税条約や日英租税条約など、条約ごとに細部が異なる場合があるため、該当する条約の条文を確認することが大切です。

経理担当者のための実務チェックリスト

海外赴任者や外国人スタッフがいる企業の経理担当者が確認すべき項目をまとめました。

No. チェック項目 確認ポイント
1居住者・非居住者の判定赴任期間・契約期間・住所の推定規定で判定
2出国時年末調整の実施1/1〜出国日の給与で年末調整を行う
3納税管理人の届出出国前に所轄税務署・市区町村に届出
4非居住者期間の源泉徴収税率の変更使用人は国外勤務分非課税、役員は20.42%
5租税条約の確認赴任先の国との条約で軽減・免除規定を確認
6外国人スタッフの非永住者判定国籍・過去10年の国内居住期間を確認
7帰国時の区分変更と年末調整帰国日から居住者に復帰、帰国年の年末調整

📊 公認会計士の視点

居住者・非居住者の区分は、会計処理にも影響します。海外子会社への出向者の人件費を親会社とどちらが負担するかは、移転価格税制の論点にもなります。出向者の給与の一部を親会社が較差補填として負担する場合、その金額が「独立企業間価格」として合理的かどうか、税務調査で論点になることがあります。

よくある質問(FAQ)

居住者と非居住者の判定は国籍で決まりますか?
いいえ。所得税法の居住者判定に国籍は直接関係ありません。日本国籍の方でも海外に生活の本拠があれば非居住者となり、外国籍の方でも日本に生活の本拠があれば居住者となります。ただし、住所の推定規定(施行令14条2号)では日本国籍の有無が1つの考慮要素となっています。
海外に183日以上滞在すれば自動的に非居住者になりますか?
なりません。日本の所得税法では滞在日数だけで居住者・非居住者を判定しません。日本に自宅や家族、金融資産がある場合、海外に年間183日以上滞在していても日本の居住者と判定される可能性があります。183日ルールは租税条約の短期滞在者免税規定であり、居住者判定とは別の概念です。
非居住者になった場合、住民税は課税されますか?
住民税は1月1日時点の住所地で課税されます。年の途中で出国して非居住者になっても、その年の1月1日に日本に住所があれば前年分の住民税が課税されます。翌年の1月1日に日本に住所がなければ、翌年度分は非課税となります。
海外赴任中に日本国内の不動産を売却した場合はどうなりますか?
非居住者であっても、日本国内にある不動産の譲渡は国内源泉所得として課税対象です。買主が法人の場合は10.21%の源泉徴収がされ、確定申告で精算します。なお、マイホーム特例(3,000万円の特別控除)は、一定の要件を満たせば非居住者でも適用可能です。詳しくは「所得控除一覧」も参考にしてください。
非居住者に対する給与の源泉徴収税率は何%ですか?
国内勤務に対する給与・報酬は一律20.42%(所得税20% + 復興特別所得税0.42%)です。ただし、租税条約の短期滞在者免税規定に該当する場合は免除されることがあります。免除を受けるには事前に「租税条約に関する届出書」の提出が必要です。
非永住者が海外の口座に入った配当を日本に送金した場合、課税されますか?
はい、課税されます。非永住者は国外源泉所得のうち「国内において支払われたもの」または「国内に送金されたもの」が課税対象です。海外口座に入った配当を日本の口座に送金した場合、その送金額が課税所得に算入されます。
法人の役員が海外赴任した場合、使用人と何が違いますか?
使用人(従業員)が海外で勤務する場合、国外勤務に対する給与は国内源泉所得に該当せず、日本での源泉徴収は不要です。一方、役員に対する報酬は、たとえ国外で勤務していても国内源泉所得として20.42%の源泉徴収が必要です(所得税法第161条第1項第12号イ)。ただし、役員であっても使用人として海外で常時勤務する場合は使用人と同様の扱いとなります。

まとめ

📋 この記事のポイント

  • 居住者は「国内に住所あり」または「引き続き1年以上居所あり」の個人で、全世界所得が課税対象
  • 非居住者は居住者以外の個人で、国内源泉所得のみが課税対象
  • 判定は滞在日数ではなく「生活の本拠」がどこにあるかで客観的に判断する
  • 住所の推定規定(施行令14条・15条)が判定の重要な指針となる
  • 非居住者への支払いには原則20.42%の源泉徴収が必要(租税条約で軽減可能)
  • 海外赴任者は出国時年末調整・納税管理人の届出を忘れずに行う
  • 判定を間違えると年間数十万〜百万円以上の税負担差が生じるため、迷ったら税理士に相談

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