e-Tax・スマホで確定申告する方法|初心者向け完全ガイド

e-Tax・スマホで確定申告する方法|初心者向け完全ガイド
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
年間100社以上の法人決算・会社設立・税務調査対応を支援。

「e-Taxって何から始めればいい?」とお悩みの方に向けて、スマホ1台で確定申告を完了させる方法を7ステップで完全ガイドします。この記事を読めば、事前準備からデータ送信、還付金の受取りまで迷わず進められます。

🏆 結論:スマホ+マイナンバーカードで自宅から30分〜1時間で完了

e-Tax(電子申告)を使えば、税務署に行かずに自宅から24時間いつでも確定申告ができます。必要なものはスマホ(NFC対応)とマイナンバーカードの2つだけ。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で画面の案内に従って入力すれば自動計算され、そのままe-Taxで送信できます。還付金はe-Tax提出なら最短2〜3週間で口座に振り込まれます。

e-Taxとは?書面提出との違い

e-Tax(イータックス)とは、国税庁が運営するオンラインの申告・納税システムです。確定申告書の作成から提出までをインターネット上で完結でき、税務署に出向く必要がありません。

書面提出 vs e-Tax vs 会計ソフト連携の比較

項目 書面提出 e-Tax(作成コーナー) 会計ソフト連携
費用無料(印刷・郵送費)無料年額0〜2万円程度
添付書類の省略不可一部省略可一部省略可
還付までの期間1〜2ヶ月2〜3週間2〜3週間
提出可能時間税務署開庁時間のみ原則24時間原則24時間
青色申告65万円控除55万円に減額65万円(満額)65万円(満額)

⚠️ 注意

青色申告で65万円の特別控除を受けるには、e-Taxでの電子申告が要件の1つです。書面で提出すると控除額が55万円に減額されるため、個人事業主はe-Taxの利用が実質的に必須といえます。

確定申告の基本的なしくみについては「確定申告とは?対象者・期間・やり方を完全ガイド」で解説しています。

マイナンバーカード方式 vs ID・パスワード方式の比較

e-Taxのログイン方式には2つありますが、ID・パスワード方式の新規発行は終了しているため、これからe-Taxを始める方はマイナンバーカード方式一択になります。

項目 マイナンバーカード方式 ID・パスワード方式
新規利用○ 可能× 新規発行終了
必要なものマイナンバーカード+NFC対応スマホID(利用者識別番号)+パスワード
マイナポータル連携○ 対応× 非対応
自動入力○ 源泉徴収票等を自動取得× 全て手入力
将来性○ 国税庁推奨の標準方式△ 暫定措置(将来廃止の可能性)

💡 実務のポイント

「マイナンバーカードを持っていない」という相談を毎年多く受けます。マイナンバーカードの発行には1ヶ月程度かかるため、確定申告シーズン直前に申請しても間に合いません。まだお持ちでない方は、今すぐ市区町村窓口またはオンラインで申請することをおすすめします。

スマホでe-Tax確定申告する7ステップ

【ステップ1】事前準備を整える

スマホでe-Tax申告を始める前に、以下の3つを確認してください。

準備項目 詳細 確認方法
マイナンバーカード利用者証明用パスワード(4桁)と署名用パスワード(6〜16桁)を覚えているか忘れた場合は市区町村窓口で再設定
スマホのNFC対応iPhone 7以降 / Android(NFC対応機種)設定→NFC→オンになっているか確認
マイナポータルアプリ最新版をインストール済みかApp Store / Google Playで更新確認

【ステップ2】マイナポータル連携を設定する

マイナポータル連携を使えば、源泉徴収票・医療費通知・ふるさと納税の寄附金受領証明書などのデータを自動取得し、確定申告書に自動入力できます。初回のみ連携設定が必要です。

マイナポータルアプリを起動し、「もっとつながる」からe-Taxとの連携を設定してください。また、「e-私書箱」と各サービス(保険会社・証券会社等)との連携を事前に済ませておくと、控除証明書のデータも自動取得できます。

【ステップ3】確定申告書等作成コーナーにアクセスする

スマホのブラウザで国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、「作成開始」をタップします。提出方法で「e-Taxで提出(マイナンバーカード方式)」を選択し、マイナンバーカードをスマホにかざしてNFCで読み取ります。

参考: 国税庁「確定申告書等作成コーナー」

【ステップ4】所得・控除を入力する

画面の案内に従って、所得の種類(給与所得・事業所得等)を選択し、金額を入力します。マイナポータル連携を設定していれば、源泉徴収票や医療費データが自動入力されるため、確認するだけで済みます。

💡 実務のポイント

源泉徴収票の入力では、スマホカメラで源泉徴収票を撮影すると、金額が自動で読み取られる機能があります。手入力よりも正確で速いため、ぜひ活用してください。ただし、読み取り結果は必ず目視で確認してください。

【ステップ5】申告内容を確認して送信する

入力が完了すると、税額が自動計算されます。還付額または納付額を確認し、問題なければ「送信」をタップ。マイナンバーカードで電子署名を行い、e-Taxに送信します。

【ステップ6】送信後の確認

送信が完了すると「受付結果」が表示されます。受付番号をメモまたはスクリーンショットで保存してください。送信データはe-Taxのメッセージボックスからいつでも確認・印刷できます。

【ステップ7】還付金を受け取る

e-Taxで提出した場合、還付金は通常2〜3週間で指定口座に振り込まれます。書面提出の1〜2ヶ月と比べて大幅に早いのがe-Taxのメリットです。振込状況はe-Taxの「還付金処理状況」で確認できます。

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マイナポータル連携で自動入力できるデータ一覧

マイナポータル連携を設定すると、以下のデータが確定申告書に自動入力されます。手入力の手間を大幅に削減できるため、初回設定を済ませておくことを強くおすすめします。

データの種類 自動入力 備考
給与所得の源泉徴収票勤務先が対応している場合
医療費通知(健保組合発行)一部の健保組合は未対応
ふるさと納税の寄附金受領証明書ポータルサイト経由でXMLデータ取得可
生命保険料控除証明書保険会社がe-私書箱に対応している場合
地震保険料控除証明書同上
iDeCo・小規模企業共済掛金e-私書箱連携が必要
住宅ローン年末残高証明書金融機関が対応している場合
公的年金等の源泉徴収票日本年金機構から自動取得

参考: 国税庁「スマホとマイナンバーカードでe-Tax」

スマホのマイナンバーカード機能(カードレス認証)

Android端末ではすでに「スマートフォンのマイナンバーカード」機能が利用可能で、物理的なマイナンバーカードをかざさなくてもe-Taxにログインできます。iPhoneも対応が進んでおり、スマホの生体認証(Face ID・指紋認証)でパスワード入力を省略できるため、認証の手間が大幅に軽減されます。

この機能を使うには、マイナポータルアプリの「メニュー」から設定が必要です。一度設定すれば、以降はスマホだけで認証が完結します。

e-Taxでよくあるトラブル5選と解決法

トラブル 原因 解決法
① マイナンバーカードが読み取れないNFC設定がオフ/カードの位置がずれている設定でNFCをオンに。カードをスマホ背面の中央〜上部にぴったり当てる
② パスワードを忘れた利用者証明用(4桁)or 署名用(6〜16桁)を失念市区町村窓口で再設定(本人確認書類持参)
③ パスワードがロックされた利用者証明用は3回、署名用は5回連続ミスでロック市区町村窓口でロック解除(当日対応可)
④ 送信時にエラーが出るサーバー混雑(特に3月上旬〜中旬)時間をずらして再送信。深夜〜早朝が比較的空いている
⑤ マイナポータル連携でデータが取得できない勤務先や保険会社がデータ連携に未対応該当する項目のみ手入力で対応。連携対象は毎年拡大中

💡 実務のポイント

確定申告シーズン(2月16日〜3月15日)の最終週はe-Taxサーバーが非常に混雑します。年間200件以上の申告を受託してきた経験上、2月中に提出するのがベストです。還付申告であれば1月1日から提出可能なので、早めの提出をおすすめします。

e-Taxでの納税方法

申告した結果、納付が必要な場合の支払い方法

納付方法 手数料 特徴
ダイレクト納付無料e-Taxから預金口座引落し。事前届出が必要
クレジットカード決済手数料あり国税クレジットカードお支払サイトから
スマホアプリ納付無料PayPay・d払い等に対応。30万円以下
振替納税無料口座振替。引落日は4月中旬頃
コンビニ(QRコード)無料作成コーナーでQRコードを発行して支払い

e-Tax利用時に添付省略できる書類の確認

e-Taxで提出する場合、一部の添付書類を省略できます。省略した書類は5年間保存義務があります。詳しくは「確定申告に必要な書類一覧|ケース別チェックリスト付き」をご確認ください。

所得控除の全体像については「所得控除の一覧と適用条件」、年末調整との関係は「【税理士×社労士が解説】年末調整とは?しくみ・対象者・手続きの流れを完全ガイド」で解説しています。

よくある質問(FAQ)

e-Taxはスマホだけで完結できますか?
はい。NFC対応のスマホとマイナンバーカードがあれば、申告書の作成から送信まで全てスマホで完結できます。パソコンやICカードリーダーは不要です。給与所得の還付申告であれば、所要時間は30分〜1時間程度です。
e-Taxの利用に費用はかかりますか?
e-Tax自体の利用は完全無料です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」も無料で使えます。費用がかかるのは、マイナンバーカードの取得(無料)と、スマホの通信料のみです。
e-Taxで申告するメリットは何ですか?
主なメリットは5つあります。24時間いつでも提出可能、添付書類の一部省略、還付金が2〜3週間で振込(書面の半分の期間)、青色申告65万円控除の要件を満たせる、マイナポータル連携による自動入力で入力の手間が大幅に削減される点です。
マイナンバーカードのパスワードを忘れた場合はどうすればいいですか?
お住まいの市区町村窓口でパスワードの再設定ができます。本人確認書類を持参してください。利用者証明用パスワード(4桁)は3回、署名用パスワード(6〜16桁)は5回連続で間違えるとロックされますので、不安な場合は事前に確認しておくことをおすすめします。
e-Taxで提出した後に間違いに気づいた場合はどうすればいいですか?
申告期限内であれば、再度e-Taxで正しい申告書を送信するだけで修正できます。最後に送信したデータが有効になります。期限後の修正は、税額が増える場合は「修正申告」、減る場合は「更正の請求」をe-Tax上で行えます。
確定申告書等作成コーナーで途中保存はできますか?
はい。入力途中のデータを「.data」ファイルとして保存できます。翌日以降に再開する場合は、保存ファイルを読み込んで続きから入力できます。スマホのストレージに保存されるため、機種変更時はファイルの移行が必要です。
e-Taxの受付時間は何時から何時までですか?
確定申告期間中(2月16日〜3月15日)はメンテナンス時間を除き原則24時間利用可能です。それ以外の期間も、還付申告であれば1月から利用できます。ただし、確定申告期間外の深夜帯はメンテナンスのため利用できない場合があります。
ID・パスワード方式はまだ使えますか?
すでに発行済みのID・パスワードをお持ちの方は引き続き利用可能です。ただし、新規発行は終了しているため、これからe-Taxを始める方はマイナンバーカード方式のみとなります。マイナポータル連携による自動入力はマイナンバーカード方式でしか利用できないため、ID・パスワード方式の方も切り替えを検討してください。
青色申告の65万円控除を受けるにはe-Taxが必要ですか?
はい。青色申告特別控除の65万円を受けるには、e-Taxでの電子申告または電子帳簿保存が要件の1つです。書面で提出すると控除額が55万円に減額されるため、個人事業主はe-Taxの利用が実質的に必須です。青色申告の詳細は「青色申告のメリットと始め方を完全ガイド」をご覧ください。
e-Taxで確定申告した証明はどうやって取得できますか?
e-Taxで送信すると、メッセージボックスに「受信通知」が届きます。これが提出証明の代わりになります。また、国税庁の「申告書等情報取得サービス」から申告内容のPDFを取得することもできます。融資申請等で提出証明が必要な場合は、受信通知のPDFを提出してください。

まとめ

📋 この記事のポイント

  • e-Taxならスマホ+マイナンバーカードで自宅から24時間いつでも確定申告が完了
  • これから始める人はマイナンバーカード方式一択(ID・PW方式の新規発行は終了)
  • マイナポータル連携で源泉徴収票・医療費・ふるさと納税等のデータを自動入力可能
  • e-Tax提出なら還付金は2〜3週間で振込(書面の半分の期間)
  • 青色申告65万円控除にはe-Taxが要件(書面提出では55万円に減額)
  • よくあるトラブルはパスワード忘れ・NFC読取失敗・サーバー混雑の3つ
  • 2月中の早めの提出がおすすめ。還付申告は1月1日から提出可能

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