公認会計士 第47928号・税理士 第159175号
年間100社以上の法人決算・会社設立・税務調査対応を支援。
「法人番号って何に使うの?」「マイナンバーとどう違うの?」と疑問を持つ会社設立直後の経営者に向けて、法人番号の基本的なしくみから検索・活用方法までを完全ガイドします。この記事を読めば、法人番号をビジネスに正しく活用できるようになります。


「法人番号って何に使うの?」「マイナンバーとどう違うの?」と疑問を持つ会社設立直後の経営者に向けて、法人番号の基本的なしくみから検索・活用方法までを完全ガイドします。この記事を読めば、法人番号をビジネスに正しく活用できるようになります。
🏆 結論:法人番号は「法人の身分証明番号」
法人番号とは、国税庁が法人に対して指定する13桁の識別番号です。マイナンバー(個人番号)と異なり、利用範囲に制約がなく誰でも自由に利用できます。税務申告・社会保険手続き・銀行口座開設・取引先管理など、会社運営のあらゆる場面で使う番号です。会社設立後に届く「法人番号指定通知書」を大切に保管してください。
法人番号とは、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)に基づき、国税庁長官が法人や団体に対して指定する13桁の数字です。2015年(平成27年)10月から運用が開始されました。
ひとことで言えば、法人番号は「法人のID番号」です。1法人につき1つだけ付与され、本社以外の支店や事業所には付番されません。商号や所在地が変わっても番号は変わらないため、法人を一意に特定し続けることができます。
| 構成 | 桁数 | 説明 |
|---|---|---|
| チェックデジット | 先頭1桁 | 入力誤りや偽造を防止するための検査用数字(1〜9のいずれか) |
| 会社法人等番号 | 後ろ12桁 | 商業登記法に基づく法人の登記番号(登記簿で使われている番号) |
| 合計 | 13桁 | 国税庁の申告書等では「1-4-4-4」の桁区切りで記入 |
つまり、法人番号の後ろ12桁を見れば、そのまま会社法人等番号がわかります。登記事項証明書の請求時に使うのは12桁の会社法人等番号、税務申告書に書くのは13桁の法人番号、と使い分けることになります。
💡 実務のポイント
会社設立の届出書類を作成する際、「法人番号」と「会社法人等番号」を混同する方が多いです。たとえば法人設立届出書には13桁の法人番号を記入しますが、登記事項証明書の交付請求では12桁の会社法人等番号を使います。桁数で区別すれば間違えません。
| 対象 | 具体例 |
|---|---|
| 設立登記法人 | 株式会社、合同会社、合名会社、合資会社、一般社団法人、一般財団法人、NPO法人など |
| 国の機関 | 各省庁、裁判所、国会など |
| 地方公共団体 | 都道府県、市区町村 |
| 設立登記のない法人等(一定要件) | 健康保険組合、土地改良区など国内法に基づく法人、税務署に届出をしている人格のない社団等 |
以下には法人番号が付与されません。
⚠️ 注意
個人事業主には法人番号が付番されません。取引先から「法人番号を教えてください」と言われた場合は、「個人事業のため法人番号はありません」と回答してください。インボイス制度の適格請求書発行事業者登録番号(T+13桁)とは別の番号です。混同しないよう注意しましょう。
法人番号はよく「法人版マイナンバー」と呼ばれますが、個人のマイナンバーとは性格がまったく異なります。
| 比較項目 | 法人番号 | 個人番号(マイナンバー) |
|---|---|---|
| 桁数 | 13桁 | 12桁 |
| 公表 | 原則公開(誰でも検索可能) | 非公開(厳格な管理義務あり) |
| 利用範囲 | 制約なし(官民問わず自由に利用可) | 法律で定められた範囲のみ(税・社保・災害対策等) |
| カード発行 | なし(通知書のみ) | マイナンバーカードあり |
| 番号変更 | 原則変更なし(所在地・商号変更でも不変) | 漏洩等の場合に限り変更可能 |
| 罰則 | 不正利用に関する特段の罰則なし | 不正利用には刑事罰あり |
最も重要な違いは「公開か非公開か」です。法人番号は国税庁の法人番号公表サイトで誰でも無料で検索でき、CSVやXML形式で一括ダウンロードすることも可能です。一方、マイナンバーは第三者への提供が厳しく制限されており、企業は従業員のマイナンバーを取得・管理する際に安全管理措置を講じなければなりません。
💡 実務のポイント
法人番号は公開情報なので、名刺や請求書に記載しても問題ありません。むしろ取引先の手間を減らすために記載することをお勧めします。一方、従業員のマイナンバーを社内で扱う際は、取得・保管・廃棄のすべてにルールが必要です。この2つの番号の取り扱いを混同して、従業員のマイナンバーを社内で安易に共有してしまうケースがあるので注意してください。
国税庁が運営する「法人番号公表サイト」にアクセスします。利用登録やログインは不要で、誰でも無料で利用できます。
参考: 国税庁「法人番号公表サイト」
検索方法は2種類あります。
| 検索方法 | 使い方 | こんなときに便利 |
|---|---|---|
| 名称・所在地から検索 | 法人名や住所を入力して検索 | 取引先の法人番号を調べたいとき |
| 法人番号から検索 | 13桁の法人番号を入力して検索 | 番号から法人名・所在地を確認したいとき(逆引き) |
名称で検索する際は、以下のポイントを押さえると精度が上がります。
検索結果には「基本3情報」(商号・本店所在地・法人番号)が表示されます。過去の商号変更や所在地変更の履歴も確認できるため、取引先の変更履歴をチェックする際にも役立ちます。検索結果はCSVやXML形式でダウンロードでき、自社の基幹システムやCRMに取り込むことも可能です。
AYUSAWA PARTNERS
会社設立・届出のご相談は鮎澤パートナーズへ
公認会計士・税理士の代表が、記帳代行から決算・税務申告・年末調整まで一括で直接対応します。初回相談無料。
鮎澤パートナーズに相談する法人番号は、設立登記が完了した後、国税庁長官が自動的に指定します。申請手続きは不要です。具体的な流れは以下のとおりです。
💡 実務のポイント
設立直後に税務署への届出を急いでいる場合、法人番号指定通知書がまだ届いていないケースがあります。その場合は法人番号公表サイトで検索するか、設立登記時の会社法人等番号(12桁)の先頭にチェックデジットを付ければ法人番号を割り出せます。実務では、通知書が届く前に法人番号公表サイトで確認して届出を先行させることも珍しくありません。
法人番号指定通知書は再発行されません。紛失した場合は法人番号公表サイトで番号を確認できますが、通知書そのものを求められる場面(銀行口座開設時など)では困ることがあります。届いたら電子データとしてスキャン保存しておくことをお勧めします。
法人番号の最も基本的な使い方です。法人税確定申告書、消費税申告書、源泉所得税の納付書、各種届出書のほぼ全てに法人番号の記入欄があります。法人設立届出書、青色申告承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書など、設立直後に提出する書類にも法人番号を記載します。
設立直後の届出書類一覧については「法人設立届出書の一覧と書き方ガイド|税務署・都道府県・年金事務所への届出をまとめて解説」で詳しく解説しています。
健康保険・厚生年金保険の新規適用届、雇用保険の適用事業所設置届など、社会保険関係の届出にも法人番号を記載します。年末調整の法定調書合計表にも法人番号が必要です。
🔷 社労士の視点
社会保険の届出ではe-Govやマイナポータルを使った電子申請が主流になりつつあります。電子申請では法人番号をキーにして法人情報が自動入力されるため、紙の届出よりも記入ミスが減ります。特に算定基礎届や月額変更届など年間を通じて頻繁に提出する届出では、法人番号による電子申請の効率化メリットは大きいです。
法人番号公表サイトでは、法人番号の指定日(≒設立日)や所在地変更履歴を確認できます。新規取引先の「設立からの経過年数」や「過去の移転回数」を簡易的にチェックする手段として活用できます。
法人名義の銀行口座を開設する際、ほとんどの金融機関で法人番号指定通知書または法人番号が確認できる書類の提出を求められます。口座開設がスムーズに進むよう、通知書は設立直後から手元に用意しておきましょう。
freee、マネーフォワード、弥生会計などのクラウド会計ソフトでは、法人番号を登録すると法人情報が自動取得されます。また、クレジットカードや銀行口座とのAPI連携を設定する際にも法人番号が求められることがあります。法人番号を入り口にして、各種サービスの初期設定を効率的に進められます。
会社を設立してから最初の1年間で、法人番号が必要になる主な場面をまとめました。
| 場面 | 提出先・相手 | 時期の目安 |
|---|---|---|
| 法人設立届出書 | 税務署・都道府県・市区町村 | 設立後2ヶ月以内 |
| 青色申告承認申請書 | 税務署 | 設立後3ヶ月以内 |
| 給与支払事務所等の開設届出書 | 税務署 | 設立後1ヶ月以内 |
| 社会保険の新規適用届 | 年金事務所 | 設立後5日以内 |
| 法人口座の開設 | 銀行・信用金庫等 | 設立後なるべく早く |
| 取引先への通知 | 仕入先・販売先 | 取引開始時 |
| 法人税確定申告書 | 税務署 | 事業年度終了後2ヶ月以内 |
| 法定調書合計表(年末調整) | 税務署 | 翌年1月31日まで |
会社設立直後の届出全体の流れは「会社設立の流れと費用を完全ガイド|株式会社・合同会社の手続き・届出を徹底解説」をご覧ください。
法人番号は税務署に提出するほぼ全ての届出書に記載しますが、特に間違いやすいのが「事前確定届出給与に関する届出書」です。この届出は役員賞与を損金算入するために必要で、届出期限が短い(株主総会決議から1ヶ月以内、または事業年度開始から4ヶ月以内のいずれか早い日)ため、設立直後に提出するケースがあります。
届出書の「届出法人」欄には法人番号を記載しますが、設立間もない法人は通知書が届いていない場合があります。そのときは法人番号公表サイトで確認するか、登記完了後の会社法人等番号(12桁)からチェックデジットを計算して13桁の法人番号を確定させます。
事前確定届出給与の制度全般については「役員報酬の基本ルール|定期同額給与・事前確定届出給与・業績連動給与の違い」で詳しく解説しています。
通知書は再発行されません。法人番号公表サイトで番号を確認できますが、銀行口座開設時など「通知書の原本」を求められる場面では、法人番号公表サイトの検索結果画面を印刷して代用できることもあります。金融機関によって対応が異なるため、事前に確認してください。
設立登記から法人番号の指定・公表までには数日〜1週間のタイムラグがあります。「設立登記は完了したのに、サイトで検索しても出てこない」という場合は、数日待ってから再度検索してください。急ぎで法人番号が必要な場合は、管轄の税務署に電話で問い合わせると教えてもらえることがあります。
法人番号は変わりません。商号変更や本店移転の登記をすると、法務局から国税庁に情報が連携され、法人番号公表サイトの情報が自動更新されます。ただし、反映には数日〜1週間程度かかります。取引先への通知は、登記変更後速やかに行いましょう。
📝 行政書士の視点
商号変更や本店移転の登記変更手続きでは、法務局への申請だけでなく、税務署・都道府県・市区町村・年金事務所・取引銀行への届出も必要です。いずれの届出書にも法人番号を記載します。「届出先が多くて何から手を付けていいかわからない」という方は、行政書士に相談すれば届出書類の作成から提出までを一括で代行できます。
インボイス制度の適格請求書発行事業者登録番号は「T+法人番号13桁」の形式です。つまり、法人の場合はインボイス登録番号の後ろ13桁がそのまま法人番号になります。
| 番号の種類 | 形式 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 法人番号 | 13桁の数字 | 国税庁 法人番号公表サイト |
| インボイス登録番号(法人) | T+法人番号13桁 | 国税庁 インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト |
| インボイス登録番号(個人事業主) | T+13桁(法人番号とは無関係の番号) | 同上 |
法人の場合は法人番号さえわかれば、頭に「T」を付けるだけでインボイス登録番号がわかります。個人事業主の場合は法人番号がないため、登録番号は法人番号と無関係の新たな13桁が付与されます。
📋 この記事のポイント
法人番号は会社設立後に自動的に届きますので、届出や口座開設の手続きを進める前に番号を確認しておきましょう。設立直後の届出書類の準備で不安がある方は、税理士にまとめて依頼すると漏れなくスムーズに対応できます。
AYUSAWA PARTNERS
会社設立・届出のご相談は鮎澤パートナーズへ
公認会計士・税理士の代表が、記帳代行から決算・税務申告・年末調整まで一括で直接対応します。初回相談無料。
鮎澤パートナーズに相談する