【税理士監修】復興特別所得税の源泉徴収と計算方法|2027年からの税率変更も解説

監
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
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復興特別所得税の源泉徴収と計算方法|2027年からの税率変更も解説
「復興特別所得税って何のためにいくら払っているの?」「2027年から税率が変わるって本当?」——そんな疑問をお持ちの経営者・経理担当者に向けて、復興特別所得税の計算方法・源泉徴収の手順・2027年の税率変更までをわかりやすく解説します。この記事を読めば、源泉徴収の実務で迷わなくなります。
🏆 結論:復興特別所得税は「所得税額×2.1%」で計算し、源泉徴収税額表で一括処理できる
復興特別所得税は、2013年から2037年まで所得税額に2.1%を上乗せする時限的な税金です。給与・報酬の源泉徴収では、国税庁の源泉徴収税額表に復興特別所得税が含まれているため、個別に計算する必要はありません。ただし報酬・料金等の源泉徴収では「所得税率×102.1%」で合計税率を算出する必要があります。2027年(令和9年)1月からは税率が2.1%→1.1%に引き下げられ、同時に「防衛特別所得税」1%が導入されるため、合計の負担率は当面変わりませんが、源泉徴収税額表の入替えと経理処理の変更が発生します。
復興特別所得税とは?制度の概要と目的
東日本大震災の復興財源として創設された時限的な税金
復興特別所得税とは、2011年の東日本大震災からの復興に必要な財源を確保するために創設された税金です。「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(復興財源確保法)に基づき、2013年(平成25年)1月1日から課税が始まりました。
課税期間は当初25年間(2013年〜2037年)と定められていましたが、後述する令和8年度税制改正大綱により、課税期間が2047年(令和29年)まで10年延長される見込みです。
💡 実務のポイント
実務では、復興特別所得税は所得税と「セット」で徴収・納付するため、独立して意識する場面は多くありません。給与の源泉徴収では税額表に含まれており、報酬・料金の源泉徴収では「所得税率×102.1%」のかけ算1回で済みます。ただし、2027年1月からは計算式が変わるため、今のうちに仕組みを理解しておくことが重要です。
復興特別所得税の対象となる所得の範囲
復興特別所得税は、所得税法および租税特別措置法の規定により源泉徴収の対象となるすべての所得に課されます。具体的には以下の所得が対象です。
| 所得の種類 |
具体例 |
源泉徴収の方法 |
| 給与等 | 毎月の給料、賞与 | 源泉徴収税額表で一括算出 |
| 退職手当等 | 退職金、退職一時金 | 退職所得の税額×102.1% |
| 報酬・料金等 | 弁護士・税理士報酬、原稿料、講演料 | 所得税率×102.1%で計算 |
| 利子等 | 預金利息、公社債の利子 | 15%×102.1%=15.315% |
| 配当等 | 株式の配当金 | 15%×102.1%=15.315% |
| 公的年金等 | 老齢年金、企業年金 | 源泉徴収税額表で一括算出 |
| 上場株式等の譲渡所得 | 特定口座(源泉徴収あり) | 15%×102.1%=15.315% |
参考: 国税庁「No.2507 復興特別所得税の源泉徴収」
⚠️ 注意
租税条約の規定により限度税率が適用される場合や、外国居住者等所得相互免除法の適用により所得税率が軽減される場合には、復興特別所得税を併せて源泉徴収する必要はありません。海外取引先への報酬支払いがある場合は個別に確認が必要です。
復興特別所得税の計算方法【5ステップ】
復興特別所得税の源泉徴収額の計算は、全部で5ステップです。所得の種類によって計算方法が異なりますので、ステップごとに確認しましょう。
ステップ1:源泉徴収の対象となる支払額を確定する
まず、支払う給与・報酬・利子等の金額を確定します。報酬・料金等については、消費税が区分して記載されている場合は税抜金額で計算できます(区分されていない場合は税込金額が計算のベースになります)。
なお、報酬・料金と消費税の区分記載ルールについては「インボイス制度と報酬・料金の源泉徴収|消費税込み計算の実務」で詳しく解説しています。
ステップ2:所得税率を確認する
源泉徴収すべき所得税率は、所得の種類によって異なります。主な税率は以下の通りです。
| 所得の種類 |
所得税率 |
合計税率(×102.1%) |
| 報酬・料金(100万円以下の部分) | 10% | 10.21% |
| 報酬・料金(100万円超の部分) | 20% | 20.42% |
| 利子・配当等 | 15% | 15.315% |
| 退職所得(申告書なし) | 20% | 20.42% |
| 非居住者の給与 | 20% | 20.42% |
ステップ3:復興特別所得税を含めた合計税率を算出する
合計税率の計算式は次の通りです。
📐 合計税率の計算式
合計税率(%) = 所得税率(%) × 102.1%
例:所得税率10%の場合 → 10% × 102.1% = 10.21%
給与・賞与については、この計算を自分で行う必要はありません。国税庁が公表する「給与所得の源泉徴収税額表」にすでに復興特別所得税が含まれた税額が記載されています。
ステップ4:源泉徴収税額を計算する
支払金額に合計税率をかけて、源泉徴収税額を算出します。1円未満の端数は切り捨てます。
🧮 計算例:税理士報酬55万円(税抜)の場合
① 支払金額:550,000円(消費税別途55,000円)
② 所得税率:10%(100万円以下のため)
③ 合計税率:10% × 102.1% = 10.21%
④ 源泉徴収税額:550,000円 × 10.21% = 56,155円
⑤ 振込額:550,000円 + 55,000円(消費税) − 56,155円 = 548,845円
ステップ5:所得税徴収高計算書(納付書)で納付する
源泉徴収した所得税と復興特別所得税は、1枚の「所得税徴収高計算書(納付書)」にまとめて記載し、原則として支払月の翌月10日までに納付します。納期の特例の適用を受けている場合は、1月〜6月分を7月10日まで、7月〜12月分を翌年1月20日までにまとめて納付できます。
💡 実務のポイント
現場でよくある間違いが「復興特別所得税を含めずに源泉徴収してしまう」ケースです。特にフリーランスへの報酬支払いで、所得税率10%だけで計算してしまい、0.21%分の源泉徴収漏れが発生します。少額とはいえ、源泉徴収漏れは不納付加算税(原則10%)の対象になりますので注意してください。
給与・賞与の復興特別所得税の源泉徴収方法
源泉徴収税額表を使った実務手順
給与・賞与から源泉徴収する復興特別所得税は、国税庁が毎年公表する「給与所得の源泉徴収税額表」にすでに含まれています。そのため、経理担当者が復興特別所得税を個別に計算する必要はありません。
具体的な手順は以下の通りです。
- 従業員から提出された「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」により甲欄・乙欄を判定する
- 課税対象となる給与額(総支給額から非課税通勤手当等を差し引いた額)を算出する
- 「月額表」(月払い給与)または「日額表」(日払い・週払い)で該当する税額を読み取る
- 読み取った税額をそのまま源泉徴収する(復興特別所得税を含んだ金額)
年末調整についても、復興特別所得税を含めた年税額で精算します。源泉徴収税額表と年末調整の基本については「【税理士×社労士が解説】年末調整とは?しくみ・対象者・手続きの流れを完全ガイド」で詳しく解説しています。
給与明細での表示
給与明細では「所得税」または「源泉所得税」として一括表示するのが一般的です。「所得税」と「復興特別所得税」を分けて表示する法的義務はありませんが、従業員への情報提供の観点から分けて表示している企業もあります。
報酬・料金等の復興特別所得税の計算と具体例
報酬100万円以下と100万円超で税率が変わる
個人に支払う弁護士報酬・税理士報酬・原稿料・講演料などの報酬・料金等については、源泉徴収税額表ではなく、以下の計算式で源泉徴収税額を算出します。
| 支払金額 |
計算式 |
| 100万円以下 | 支払金額 × 10.21% |
| 100万円超 | (支払金額 − 100万円)× 20.42% + 102,100円 |
支払金額別の源泉徴収額シミュレーション
📐 シミュレーション前提条件
- 支払先:個人の税理士・弁護士等
- 消費税が区分記載されている前提(税抜金額で計算)
- 1円未満切り捨て
| 報酬額(税抜) |
所得税 |
復興特別所得税 |
合計源泉徴収税額 |
手取額(税抜ベース) |
| 30万円 | 30,000円 | 630円 | 30,630円 | 269,370円 |
| 50万円 | 50,000円 | 1,050円 | 51,050円 | 448,950円 |
| 100万円 | 100,000円 | 2,100円 | 102,100円 | 897,900円 |
| 150万円 | 200,000円 | 4,200円 | 204,200円 | 1,295,800円 |
| 300万円 | 500,000円 | 10,500円 | 510,500円 | 2,489,500円 |
※概算値です。個別の状況により異なります。正確な計算は税理士にご相談ください。
確定申告での復興特別所得税の計算方法
基準所得税額に2.1%をかけるだけ
個人事業主やフリーランスが確定申告で復興特別所得税を計算する場合の手順は、次の通りです。
- 各種所得金額を計算する
- 所得控除を差し引いて課税所得金額を算出する
- 課税所得金額に所得税の税率をかけ、控除額を差し引いて基準所得税額を算出する
- 基準所得税額 × 2.1% = 復興特別所得税額(1円未満切り捨て)
- 所得税額 + 復興特別所得税額を合計して申告・納付する
所得階層別の復興特別所得税額シミュレーション
年収(給与所得者)に応じた復興特別所得税の年間負担額の目安は以下の通りです。
📐 シミュレーション前提条件
- 独身・扶養なし(基礎控除48万円+社会保険料控除(年収の約15%)のみ)
- 税額控除なし
- 令和7年分の税率・控除額で計算
| 年収 |
課税所得(概算) |
基準所得税額 |
復興特別所得税額(2.1%) |
月額換算 |
| 300万円 | 約97万円 | 約48,500円 | 約1,018円 | 約85円 |
| 500万円 | 約214万円 | 約116,500円 | 約2,446円 | 約204円 |
| 700万円 | 約356万円 | 約258,500円 | 約5,428円 | 約452円 |
| 1,000万円 | 約572万円 | 約572,500円 | 約12,022円 | 約1,002円 |
※概算値です。扶養の有無や各種控除により金額は変わります。
年収500万円の給与所得者の場合、復興特別所得税の年間負担は約2,400円。月額に換算すると約200円です。金額としては大きくありませんが、25年間(延長により最大35年間)の累計で見ると数万円〜数十万円の負担になります。
【令和8年度改正】2027年からの復興特別所得税の変更点と防衛特別所得税の導入
📢 令和8年度税制改正大綱に基づく変更
2027年(令和9年)1月から、復興特別所得税の税率が2.1%→1.1%に引き下げられ、同時に「防衛特別所得税(仮称)」1%が新設されます。課税期間は2037年→2047年(令和29年)に10年延長されます。以下の内容は税制改正大綱に基づく情報であり、今後の国会審議で変更される可能性があります。
改正のポイント:税率引下げ+防衛特別所得税の新設+課税期間の延長
令和8年度税制改正大綱では、防衛力の抜本的な強化に必要な財源を確保するため、所得税に関して以下の3つの変更が示されました。
| 項目 |
現行(〜2026年12月) |
改正後(2027年1月〜) |
| 復興特別所得税の税率 | 2.1% | 1.1% |
| 防衛特別所得税(新設) | — | 1% |
| 合計の付加税率 | 2.1% | 2.1%(当面変わらず) |
| 復興特別所得税の課税期間 | 2037年まで | 2047年まで(10年延長) |
復興特別所得税が1%引き下げられる代わりに防衛特別所得税が1%新設されるため、合計の付加税率は当面2.1%のまま変わりません。つまり、単年度の負担額は変わらないが、復興特別所得税の課税期間が10年延長されるため、長期的な総負担額は増加することになります。
税率変遷のタイムライン
| 期間 |
復興特別所得税 |
防衛特別所得税 |
合計付加税率 |
| 2013年〜2026年 | 2.1% | — | 2.1% |
| 2027年〜2047年 | 1.1% | 1% | 2.1% |
| 2048年〜(当分の間) | 終了 | 1%(継続) | 1% |
参考: 財務省「令和8年度税制改正の大綱」
経理担当者が2027年に向けて準備すべきこと
合計の付加税率が2.1%のまま変わらないため、源泉徴収の実務への影響は限定的ですが、以下の対応が必要になります。
- 源泉徴収税額表の入替え:2027年分(令和9年分)の新しい税額表への入替えが必要です
- 給与計算ソフトの更新:復興特別所得税と防衛特別所得税を分けて計算・表示する必要があるかどうか、ソフトウェアベンダーの対応を確認してください
- 納付書の様式変更:所得税徴収高計算書の様式が変更される可能性があります
- 源泉徴収票の記載方法:2027年分以降の源泉徴収票のフォーマットに注意してください
💡 実務のポイント
実務経験上、税制改正の年はソフトウェアのアップデートが遅れるケースがあります。特に2027年1月支給分の給与から新税率が適用されるため、12月中にはソフトの更新状況を確認しておくことをおすすめします。報酬・料金の源泉徴収については、合計税率が変わらないため(10.21%のまま)、実務上の変更はほとんどありません。
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復興特別所得税の納付方法と期限
納付書の種類と記載のポイント
復興特別所得税は所得税と合算して1枚の納付書(所得税徴収高計算書)で納付します。所得の種類に応じて以下の納付書を使い分けます。
| 納付書の種類 |
対象となる所得 |
納付期限 |
| 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書 | 給与、賞与、退職金 | 翌月10日(納特:半年分まとめて) |
| 報酬・料金等の所得税徴収高計算書 | 弁護士・税理士報酬、原稿料等 | 翌月10日 |
| 利子等の所得税徴収高計算書 | 預金利息、社債利息 | 翌月10日 |
| 配当等の所得税徴収高計算書 | 株式の配当金 | 翌月10日 |
e-Taxでの納付が便利
国税の納付方法には、金融機関窓口・税務署窓口・e-Tax(ダイレクト納付・インターネットバンキング)・QRコード納付・振替納税(確定申告の場合)があります。実務では、e-Taxのダイレクト納付が最も効率的です。一度口座を登録すれば、e-Tax上で納付手続きが完結し、窓口に出向く必要がなくなります。
復興特別所得税でよくある間違いと是正方法
よくある3つの間違いパターン
| 間違いパターン |
原因 |
是正方法 |
| 報酬の源泉徴収で10%のみ徴収(0.21%分の不足) | 復興特別所得税を忘れた | 不足分を次回支払いで調整するか、不足額を自社で負担して速やかに納付 |
| 古い税額表(2012年以前)を使用 | 税額表の更新漏れ | 正しい税額表で再計算し、差額を追加納付。年末調整で精算も可能 |
| 非居住者への支払いで復興税を徴収してしまった | 租税条約の確認漏れ | 過誤納金として還付請求。支払先にも過剰徴収分を返還 |
⚠️ 注意
源泉徴収義務者が復興特別所得税を含めずに源泉徴収した場合でも、納付義務は源泉徴収義務者にあります。支払先(報酬を受け取った個人)から不足分を後日徴収できない場合は、源泉徴収義務者が自社負担で納付する必要があります。不納付加算税(原則10%。ただし、自主的に納付した場合は5%)と延滞税が加算されますので、発見したら速やかに対応してください。
年末調整での精算
給与所得者については、毎月の源泉徴収で多少の過不足が生じていても、年末調整で精算されます。年末調整では、1年間の給与総額に基づいて所得税と復興特別所得税の合計年税額を再計算し、毎月の源泉徴収税額との差額を調整します。
年末調整の基本的な手順については「【税理士×社労士が解説】年末調整とは?しくみ・対象者・手続きの流れを完全ガイド」をご覧ください。
経理担当者のための復興特別所得税チェックリスト
毎月の源泉徴収業務で、復興特別所得税の漏れを防ぐためのチェックリストです。
| No. |
チェック項目 |
確認のポイント |
| 1 | 源泉徴収税額表は最新年分か? | 毎年1月に国税庁サイトで最新版を確認 |
| 2 | 報酬・料金の源泉徴収で10.21%(または20.42%)を適用しているか? | 10%や20%のみで計算していないか確認 |
| 3 | 退職金の源泉徴収に102.1%を乗じているか? | 退職所得控除後の税額計算で忘れやすい |
| 4 | 非居住者への支払いで租税条約を確認したか? | 条約適用の場合は復興特別所得税の徴収不要 |
| 5 | 納付書に所得税+復興特別所得税の合計額を記載しているか? | 分けて記載しない(合計額を1枚で納付) |
| 6 | 利子・配当の源泉徴収で15.315%を適用しているか? | 15%のみで計算していないか確認 |
| 7 | 年末調整で復興特別所得税を含めた年税額で精算しているか? | 年末調整計算書の算式が正しいか確認 |
📊 公認会計士の視点
法人の決算においては、源泉徴収した復興特別所得税は所得税と区別せず「預り金」(または「所得税預り金」)として計上するのが一般的です。勘定科目を「復興特別所得税預り金」と分ける必要はありません。ただし、期末に未納付の源泉徴収税額がある場合は、正確な金額で「預り金」残高を計上してください。
復興特別所得税に関する確定申告書の記載方法
確定申告書第一表の記載箇所
個人の確定申告では、確定申告書第一表の「復興特別所得税額」欄に金額を記載します。手順は以下の通りです。
- 所得税額を計算し、該当欄に記載する
- 税額控除(住宅ローン控除・配当控除等)を差し引き、基準所得税額を算出する
- 基準所得税額 × 2.1% = 復興特別所得税額を計算し、専用欄に記載する
- 所得税額と復興特別所得税額を合計した金額から、源泉徴収税額と予定納税額を差し引いた金額が納付額(または還付額)になる
なお、e-Taxや確定申告書作成コーナーを利用する場合は、所得税額を入力すれば復興特別所得税額は自動計算されます。
確定申告の全体的な流れについては「確定申告の基礎知識」で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
復興特別所得税はいつまで続きますか?
当初は2013年から2037年(令和19年)までの25年間でしたが、令和8年度税制改正大綱により、課税期間が2047年(令和29年)まで10年延長される見込みです。ただし、2027年からは税率が2.1%→1.1%に引き下げられるため、単年度の負担は軽減されます。
復興特別所得税と防衛特別所得税は別々に計算する必要がありますか?
2027年以降、両者は別の税金として扱われますが、源泉徴収の実務では合計で計算する形になる見込みです。具体的な計算方法・納付書の様式等は、国税庁から今後発表される通達・告示を確認してください。現時点で合計の付加税率は2.1%のまま変わらない予定です。
給与計算で復興特別所得税を個別に計算する必要はありますか?
必要ありません。国税庁が公表する「給与所得の源泉徴収税額表」には、復興特別所得税が含まれた税額が記載されています。税額表に当てはめるだけで、所得税と復興特別所得税の合計額が自動的に算出されます。
フリーランスへの報酬支払いで源泉徴収税率は10%ですか、それとも10.21%ですか?
復興特別所得税を含めた10.21%(100万円超の部分は20.42%)が正しい税率です。10%だけで計算すると、0.21%分の源泉徴収漏れとなり、不納付加算税の対象になる可能性がありますのでご注意ください。
復興特別所得税の源泉徴収を忘れた場合、どうすればよいですか?
発見次第、速やかに不足分を計算し、不足額を納付してください。支払先から不足分を徴収できる場合は次回支払い時に調整しますが、徴収できない場合は源泉徴収義務者が自社負担で納付する必要があります。自主的に納付した場合の不納付加算税は5%です。
マル優(少額預金の利子非課税制度)の対象者も復興特別所得税を払いますか?
いいえ。マル優・マル特(障害者等の少額預金の利子非課税制度)の適用を受けている場合は、預金利息に対する所得税・復興特別所得税は非課税です。ただし、非課税限度額を超える部分の利息には所得税15.315%(+住民税5%)が課されます。
復興特別所得税は住民税にも上乗せされますか?
復興特別所得税は所得税にのみ上乗せされます。住民税への上乗せは「復興特別住民税」として年額1,000円が2014年〜2023年まで課されていましたが、すでに終了しています。2024年6月からは「森林環境税」(年額1,000円)に切り替わっています。
まとめ
📋 この記事のポイント
- 復興特別所得税は所得税額に2.1%を上乗せする時限的な税金(2013年〜2047年に延長予定)
- 給与の源泉徴収は税額表に含まれているため個別計算は不要
- 報酬・料金の源泉徴収では「所得税率×102.1%」で合計税率を算出する
- 2027年1月から税率が2.1%→1.1%に引き下げられ、防衛特別所得税1%が新設される
- 合計の付加税率は当面2.1%のまま変わらないが、課税期間は10年延長
- 報酬の源泉徴収では10.21%(10%ではない)を適用すること
- 源泉徴収漏れは不納付加算税の対象。発見したら速やかに追加納付する
AYUSAWA PARTNERS
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