年末調整の書類の書き方|3枚の申告書を記入例付きで完全解説

年末調整の書類の書き方|3枚の申告書を記入例付きで完全解説
鮎澤パートナーズ|公認会計士・税理士・社会保険労務士・行政書士
公認会計士(第47928号)・税理士(第159175号)・社会保険労務士(第13240067号)・行政書士(第24061284号)が監修。年間100社以上の法人決算・会社設立を支援。
📋 税理士監修 🔷 社労士監修 🆕 令和7年改正対応

年末調整で給与所得者が提出する3枚の申告書(扶養控除等申告書・基礎控除申告書・保険料控除申告書)の書き方を記入例付きで完全解説。令和7年度税制改正で新設された「特定親族特別控除」、書類の保存期間7年、過不足額の精算方法まで税理士・社労士が実務目線で解説します。

🏆 結論:年末調整書類は3枚が基本・記入例を見ながら書けば誰でも作成可能

年末調整で給与所得者が会社に提出する書類は基本3枚:①給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(マル扶)、②給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書(基・配・所申告書)、③給与所得者の保険料控除申告書。住宅ローン控除2年目以降の人は④住宅借入金等特別控除申告書も追加されます。令和7年度税制改正で「特定親族特別控除」が新設(合計所得58万超123万円以下の特定扶養親族向け)、扶養親族の所得要件が48万→58万円に引き上げられました。書類の保存期間は7年で会社側の義務、過不足額は12月の給与で精算するのが原則です。各書類の記入順序・記入例・注意点を順を追って解説します。

年末調整で記入する3枚の申告書

年末調整書類は給与所得者全員が提出する基本3枚と、対象者のみ提出する追加書類で構成されています。書類の名称は長いですが、対応する控除は限定されているため、自分のケースに合わせて記入すれば難しくありません。

提出書類の全体像

書類 提出対象 主な反映項目
①扶養控除等(異動)申告書(マル扶)全員扶養親族・配偶者・障害者控除
②基・配・所申告書全員基礎控除・配偶者控除・特定親族特別控除・所得金額調整控除
③保険料控除申告書該当者生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金
④住宅借入金等特別控除申告書該当者(2年目以降)住宅ローン控除

記入の基本順序

順序 書類 記入のポイント
STEP1①扶養控除等申告書家族構成を整理して記入
STEP2③保険料控除申告書控除証明書を見ながら転記
STEP3②基・配・所申告書本人と配偶者の所得を計算
STEP4④住宅ローン控除申告書(該当者)残高証明書を確認

💡 実務のポイント

記入順序は①→③→②→④の順がおすすめです。まず扶養控除等申告書で家族構成を確認し、次に保険料控除申告書で証明書から金額を転記、その後で基・配・所申告書を記入する流れにすると、計算しなおしを避けられます。実務では人事担当者から書類を一括配布する11月初旬から記入を始め、12月初旬までに提出が一般的です。年末ぎりぎりに記入すると証明書探しや計算ミスが発生しやすいため、早めの着手を推奨します。

①扶養控除等(異動)申告書の書き方

扶養控除等(異動)申告書(通称マル扶)は、年末調整で最も基本となる書類で、給与所得者全員が提出します。配偶者・扶養親族の情報を記載することで、配偶者控除・扶養控除・障害者控除等が適用されます。

記入欄の構成

記入欄 記入内容
A 源泉控除対象配偶者合計所得95万円以下の配偶者(本人所得900万円以下)
B 控除対象扶養親族(16歳以上)合計所得58万円以下の扶養親族(16歳以上)
C 障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生本人または扶養親族の障害者該当・ひとり親等の情報
D 他の所得者が控除を受ける扶養親族等夫婦両方で同じ親族を扶養しないために確認する欄
住民税に関する事項(16歳未満の扶養親族)16歳未満の子(住民税の扶養控除対象)

A欄「源泉控除対象配偶者」の記入例

🧮 記入例:配偶者が専業主婦の場合

氏名:山田 花子
個人番号(マイナンバー):123456789012
生年月日:昭和60年5月10日
本年中の所得の見積額:0円(専業主婦の場合)
非居住者である親族:該当なし
住所:本人と同じ(同居の場合)

B欄「控除対象扶養親族」の記入例

🧮 記入例:大学生の子(20歳)

氏名:山田 太郎
続柄:
生年月日:平成17年4月15日
個人番号:987654321098
同居老親等の区分:該当なし
特定扶養親族:○(19歳以上23歳未満)
本年中の所得の見積額:50万円(アルバイト収入から給与所得控除65万差し引いた額)

📢 令和7年改正:特定親族特別控除の新設

令和7年度税制改正で、19歳以上23歳未満の特定扶養親族(主に大学生年代)について、合計所得58万円超123万円以下の場合は「特定親族特別控除」が新設されました。従来の扶養控除(63万円)は58万円以下に該当する場合のみ、それ超〜123万円以下は新しい特定親族特別控除(段階控除)となります。アルバイト収入が増えても急に扶養控除が消えない「壁の緩和」が目的で、扶養控除等申告書のB欄ではなく、新しい申告書(基・配・所申告書)で記入します。

C欄「障害者・寡婦・ひとり親・勤労学生」の記入例

区分 該当者 控除額
一般の障害者本人・扶養親族・配偶者が障害者27万円
特別障害者障害等級1級・2級等40万円
同居特別障害者同居している特別障害者75万円
寡婦夫と死別または離別、合計所得500万円以下27万円
ひとり親単身で子(所得62万円以下)を扶養、所得500万円以下38万円(令和8年改正)
勤労学生合計所得89万円以下の学生(令和8年改正)27万円

②基・配・所申告書の書き方

「給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」(略称:基・配・所申告書)は、令和7年改正で名称が変更され「特定親族特別控除申告書」も統合されました。基礎控除は全員、配偶者控除・特定親族特別控除・所得金額調整控除は該当者のみ記入します。

記入欄の構成

記入欄 記入内容
①基礎控除申告書本人の合計所得を計算し基礎控除額を算定(全員)
②配偶者控除等申告書配偶者の所得から配偶者控除・配偶者特別控除を算定
③特定親族特別控除申告書(令和7年新設)合計所得58万超123万円以下の特定扶養親族(19-23歳)
④所得金額調整控除申告書年収850万円超で子・特別障害者がいる場合

基礎控除申告書の記入例(年収500万円)

🧮 記入例:年収500万円の場合

給与所得の収入金額:5,000,000円
給与所得の所得金額:3,560,000円(500万 − 給与所得控除144万)
給与所得以外の所得:0円
合計所得金額:3,560,000円
区分Ⅰ:B(合計所得336万超489万以下)
基礎控除の額:680,000円(68万円)

基礎控除額の判定(令和7年・8年)

合計所得金額 給与年収目安 区分 基礎控除額
132万円以下約200万円以下A95万円
132万円超336万円以下約475万円以下B88万円
336万円超489万円以下約665万円以下B68万円
489万円超655万円以下約850万円以下B63万円
655万円超2,350万円以下約2,545万円以下C58万円

配偶者控除等申告書の記入例(配偶者の所得)

配偶者の合計所得 配偶者年収目安 控除種類 控除額(本人所得900万円以下)
58万円以下123万円以下配偶者控除38万円
58万円超95万円以下123万超160万円以下配偶者特別控除38万円
95万円超100万円以下160万超165万円以下配偶者特別控除36万円
100万円超〜133万円以下最大201.6万円以下配偶者特別控除(段階)31万円〜3万円

所得金額調整控除の記入例

🧮 所得金額調整控除の対象

適用要件(いずれかに該当):
①給与収入850万円超かつ23歳未満の扶養親族がいる
②給与収入850万円超かつ本人が特別障害者
③給与収入850万円超かつ扶養親族・配偶者が特別障害者

控除額:(給与収入−850万円)×10%(上限15万円)

例:給与収入1,000万円・小学生の子あり → (1,000万−850万)×10% = 15万円控除

③保険料控除申告書の書き方

保険料控除申告書は、生命保険料・地震保険料・社会保険料・小規模企業共済等掛金の控除を申告するための書類です。各保険会社・金融機関から送付される「控除証明書」を見ながら転記する作業が中心です。

記入欄の構成

控除区分 控除限度額
①生命保険料控除(新制度)最大12万円(一般+介護医療+個人年金)
①生命保険料控除(旧制度)最大10万円
②地震保険料控除最大5万円
②旧長期損害保険料控除最大1.5万円(地震保険料と合わせて最大5万円)
③社会保険料控除支払額の全額(無制限)
④小規模企業共済等掛金控除(iDeCo含む)支払額の全額(無制限)

生命保険料控除の記入例

🧮 記入例:新制度の一般生命保険料

保険会社等の名称:○○生命保険株式会社
保険等の種類:定期保険
保険期間または年金支払期間:10年
契約者の氏名:山田 一郎(本人)
保険金等の受取人氏名:山田 花子(妻)
続柄:
新・旧の区分:
本年中に支払った保険料の金額:72,000円

計算式適用結果(新制度・80,000円以下):
72,000円×1/4+20,000円=38,000円
または計算式:72,000円×1/2+10,000円(20,000円超40,000円以下)
※72,000円なので「40,000円超80,000円以下」の式を適用
72,000円×1/4+20,000円=38,000円

新制度・旧制度の判定基準

契約時期 区分 控除限度額(各区分)
平成24年1月1日以降新制度各4万円(合計12万円)
平成23年12月31日以前旧制度各5万円(合計10万円)

新制度の計算式

年間支払保険料 控除額の計算
20,000円以下支払額の全額
20,001円〜40,000円支払額×1/2+10,000円
40,001円〜80,000円支払額×1/4+20,000円
80,001円以上一律40,000円

地震保険料控除の記入例

🧮 地震保険料控除の計算

年間支払保険料が50,000円以下:支払額の全額が控除
年間支払保険料が50,000円超:一律50,000円が控除

例:年間保険料36,000円 → 全額36,000円が控除
例:年間保険料72,000円 → 上限50,000円が控除

社会保険料控除・iDeCoの記入例

対象 記入する金額
国民年金保険料(本人・家族)本人・配偶者・子の国民年金保険料の本年中の合計支払額
国民健康保険料本年中の支払額(本人が世帯主の場合)
後期高齢者医療保険料本年中の支払額
iDeCo(個人型確定拠出年金)本年中の掛金支払額(月額上限は職業により異なる)
小規模企業共済本年中の掛金支払額(個人事業主・中小企業役員向け)

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④住宅借入金等特別控除申告書の書き方

住宅ローン控除2年目以降は、年末調整で控除を受けるために住宅借入金等特別控除申告書の提出が必要です。初年度は確定申告で手続きしますが、それ以降は税務署から送付される「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と金融機関から送付される「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」を会社に提出します。

住宅ローン控除申告書の記入項目

記入項目 記入する金額・情報
住宅借入金等特別控除額税務署から送付された証明書記載の控除額
住宅借入金等の年末残高金融機関の残高証明書記載額
居住開始年月日入居日
取得対価の額物件の取得価額
家屋の総床面積登記事項証明書記載の面積

過不足額の精算方法

年末調整で計算した「年税額」と毎月の源泉徴収額の合計に差額が生じた場合、12月の最終給与で精算するのが原則です(所得税法施行規則第74条)。実務では多くのケースが「還付」となります。

過不足額の精算3パターン

パターン 原因 精算方法
①還付(税金が戻る)源泉徴収済額 > 年税額12月給与で還付・または別途口座振込
②不足(追加徴収)源泉徴収済額 < 年税額12月給与から不足分を控除
③一致(精算なし)源泉徴収済額 = 年税額精算なし(稀)

還付が発生しやすいケース

ケース 理由
年中に扶養親族が増えた源泉徴収時には未反映、年末調整で初めて控除
生命保険料・地震保険料の支払あり源泉徴収では考慮されていない
配偶者が年中に退職した配偶者所得が下がり配偶者控除が新規適用
iDeCoや小規模企業共済の加入支払額全額が小規模企業共済等掛金控除の対象
住宅ローン控除(2年目以降)控除額が大きく、源泉徴収済額を上回るケース多数

不足額が発生しやすいケース

ケース 理由
年中に扶養親族が減った源泉徴収時の扶養人数より少なくなり、税額が増加
配偶者が年中に就職して所得増加配偶者控除の対象外となり追加課税
賞与の額が源泉徴収税額表より高い通常給与より高い税率がかかり、過少源泉徴収
前職給与の合算中途入社で前職給与を合算したら年税額が増加

書類の保存期間|会社側の義務

年末調整書類は税務調査の対象となるため、会社は法定の保存期間を厳守する必要があります(所得税法施行規則第76条の3)。保存期間は申告書類によって7年保存が原則です。

各書類の保存期間

書類 保存期間 保存場所
扶養控除等(異動)申告書7年(提出期限の翌年1月10日の翌日から)会社で保管
基・配・所申告書7年会社で保管
保険料控除申告書7年会社で保管
住宅借入金等特別控除申告書7年会社で保管
保険料控除証明書(添付資料)7年会社で保管

⚠️ 保存義務違反のペナルティ

年末調整書類の保存義務違反は、税務調査で重大な指摘対象となります。書類を紛失・破棄していると、扶養控除等の適用を否認され、追加納税(本来不要だった源泉所得税)+不納付加算税10%+延滞税のペナルティが発生する可能性があります。実務では電子保存(電子帳簿保存法対応)も認められていますが、要件を満たさない場合は紙保存が必要。安易な書類処分は避け、年末調整書類専用のファイリングルールを社内で整備することが重要です。

記入時のよくあるミスと対策

年末調整書類の記入では、毎年多くのミスが発生します。実務で頻発する5つのミスと対策を整理します。

5つのよくあるミス

ミス 原因・対策
①マイナンバー記入漏れ本人と扶養親族のマイナンバー要記入→マイナンバー通知カード・マイナンバーカードで確認
②扶養親族の所得見積りミスアルバイト・パート収入の年間予測→令和7年から58万円以下が要件(改正前48万円以下)
③保険料の新旧区分ミス控除証明書に「新」または「旧」と記載→そのまま転記
④契約者と被保険者の混同控除を受けるのは契約者(=保険料支払者)→被保険者は別概念
⑤前職源泉徴収票の合算漏れ中途入社者は前職源泉徴収票を必ず提出→年末調整で合算必要

令和7年度税制改正の影響

令和7年度税制改正により、年末調整書類の記入内容にも複数の変更があります。給与所得者は新しいルールに沿った記入が必要です。

令和7年改正の主要変更項目

改正項目 改正前 改正後
基礎控除(合計所得655万円以下)48万円58万円(低・中所得は最大95万円)
給与所得控除(最低保障額)55万円65万円
扶養親族の所得要件48万円以下58万円以下
配偶者控除等の所得要件48万円以下58万円以下
特定親族特別控除(新設)なし合計所得58超123万円以下に新設
申告書の名称変更基・配・所申告書基・配・特・所申告書

よくある質問

基礎控除申告書は所得に関係なく全員提出が必要ですか?
原則として全員提出が必要です。年末調整の対象となる給与所得者は、基礎控除を受けるために基礎控除申告書を会社に提出します。所得2,350万円超で基礎控除がゼロになる人でも、申告書自体は提出が必要です。実務では年末調整の対象者全員が一律で基・配・所申告書を提出するルールが一般的です。
配偶者がアルバイトで年収123万円ちょうどの場合、配偶者控除は受けられますか?
合計所得58万円以下(給与年収123万円以下)であれば配偶者控除(38万円)が受けられます。配偶者の給与年収が123万円なら、給与所得控除65万円を差し引いた合計所得が58万円となり、要件ぎりぎりで配偶者控除の対象です。124万円なら所得59万円となり配偶者控除の対象外で、代わりに配偶者特別控除(38万円〜)が適用される段階区分となります。
大学生の子(20歳)がアルバイトで年収130万円の場合、扶養控除は使えますか?
合計所得65万円(=130万円−65万円)となるため、従来の扶養控除(63万円)は適用不可ですが、令和7年新設の「特定親族特別控除」が適用できます。19歳以上23歳未満の特定扶養親族が合計所得58万円超123万円以下の場合、所得に応じて段階控除が受けられる仕組みです。記入は基・配・所申告書(令和7年から名称変更)の特定親族特別控除欄に行います。
iDeCoの掛金は年末調整で控除できますか?
小規模企業共済等掛金控除として全額が控除されます。保険料控除申告書の「小規模企業共済等掛金控除」欄に「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」として、本年中の掛金合計額を記入します。iDeCoの運営管理機関から送付される「小規模企業共済等掛金払込証明書」を添付。実務では年収500万円・iDeCo月23,000円なら年間掛金27.6万円が全額控除となり、所得税・住民税で約5万円の節税効果が見込めます。
控除証明書を紛失した場合、年末調整で控除を受けられませんか?
保険会社等から再発行が可能です。生命保険・地震保険・iDeCo・小規模企業共済等の控除証明書は、保険会社・運営管理機関に問い合わせれば再発行してもらえます(無料の場合が多い)。年末調整に間に合わない場合は、確定申告で対応も可能です。実務では証明書の電子発行も増えており、保険会社のWebマイページから即時ダウンロードできるケースも増えています。
前職の源泉徴収票を提出しないと年末調整は受けられませんか?
中途入社者は前職分の給与を含めて年末調整するため、前職源泉徴収票が必須です。提出しないと現職分だけの年末調整となり、後で税務署から「前職を含めた所得との不整合」を指摘される可能性があります。実務では入社時に前職源泉徴収票の提出を必須にする会社が多く、中途入社者には早めに依頼することが重要です。前職会社が発行を拒否する場合は、税務署経由で交付を求める手段もあります。
年末調整の書類は何年保存すればいいですか?
7年間の保存が会社の義務です(所得税法施行規則第76条の3)。提出期限の翌年1月10日の翌日から起算して7年間、扶養控除等申告書・基・配・所申告書・保険料控除申告書・住宅ローン控除申告書のすべてを保管します。保存方法は紙でも電子帳簿保存法に基づく電子保存でも可。安易に処分すると税務調査で扶養控除等の否認、追加課税+加算税のペナルティのリスクがあるため、年末調整書類専用のファイル管理が重要です。
過不足額が大きい場合、12月給与から控除しきれない時はどうなりますか?
翌年1月以降の給与に繰り越して精算します。例えば12月給与10万円・不足額15万円のケースでは、12月で10万円控除して残り5万円は翌年1月給与から控除。会社は不足額を予納する義務はないため、翌年以降に繰り延べが可能です。実務では退職者の不足額が回収困難なケースもあるため、12月給与計算前に不足額の見込みを確認し、退職予定者にはあらかじめ徴収する対応が望ましいです。

📋 この記事のポイント

  • 年末調整の基本3書類は扶養控除等申告書・基・配・所申告書・保険料控除申告書
  • 記入順序は①扶養控除等→③保険料控除→②基・配・所が効率的
  • 令和7年改正で「特定親族特別控除」が新設、扶養親族所得要件は48→58万円に
  • 配偶者控除の年収境界は103万円→123万円に変更(改正反映)
  • 生命保険料控除は新制度(平成24年以降契約)・旧制度(平成23年以前)で計算式が異なる
  • iDeCo・小規模企業共済は支払額の全額が小規模企業共済等掛金控除
  • 過不足額の精算は12月給与で実施、不足額は翌年に繰越可能
  • 書類の保存期間は7年(会社の義務、紛失でペナルティリスク)

📋 まとめ

  • 年末調整書類は基本3枚(扶養控除等申告書・基・配・所申告書・保険料控除申告書)
  • 令和7年改正で特定親族特別控除が新設、扶養所得要件が58万円に引上げ
  • 記入は扶養→保険料→基・配・所の順で進めると効率的
  • 生命保険料控除は新旧制度で計算式が異なるので証明書の表示を確認
  • iDeCo・国民年金保険料は全額が控除対象、節税効果大
  • 過不足額は12月給与で精算、書類は7年保存が会社の義務
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