【税理士監修】特定事業用宅地等・貸付事業用宅地等の特例|適用要件と3年縛りルール

【税理士監修】特定事業用宅地等・貸付事業用宅地等の特例|適用要件と3年縛りルール
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
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特定事業用宅地等・貸付事業用宅地等の特例|適用要件と3年縛りルール

「事業用の土地やアパートの敷地を相続する予定だが、小規模宅地等の特例はどこまで使えるのか?」とお考えの中小企業経営者・不動産オーナーに向けて、特定事業用宅地等と貸付事業用宅地等の要件・3年縛りルール・併用時の計算方法を税理士が解説します。

🏆 結論:事業用は400㎡・80%減額、貸付用は200㎡・50%減額

特定事業用宅地等は、被相続人が個人で営んでいた事業(不動産貸付を除く)の敷地について400㎡まで80%の評価減が受けられます。貸付事業用宅地等は、アパートや駐車場など不動産貸付の敷地について200㎡まで50%の評価減が受けられます。貸付事業用宅地等には「3年縛りルール」があり、相続開始前3年以内に新たに貸付を始めた土地は原則として特例の対象外です。ただし、事業的規模(5棟10室基準)で3年超継続していた場合や相次相続の場合は例外となります。

特定事業用宅地等・貸付事業用宅地等とは?3類型の横断比較

小規模宅地等の特例における事業用宅地の位置づけ

小規模宅地等の特例には4つの類型がありますが、事業に関連する宅地は「特定事業用宅地等」「特定同族会社事業用宅地等」「貸付事業用宅地等」の3つです。それぞれ限度面積・減額割合・適用要件が異なるため、どの類型に該当するかを正確に判定することが重要です。小規模宅地等の特例の全体像については「小規模宅地等の特例の全体像と4つの類型」をご覧ください。

類型 対象の土地 限度面積 減額割合 3年縛り
特定事業用宅地等個人事業の敷地(店舗・工場・事務所等)400㎡80%あり(R1改正)
特定同族会社事業用宅地等同族会社に貸している土地(不動産貸付業以外)400㎡80%なし
貸付事業用宅地等不動産貸付の敷地(アパート・駐車場等)200㎡50%あり(H30改正)

同じ「事業に使っている土地」でも、不動産貸付業かそれ以外かで適用される類型が変わります。たとえば、自分で飲食店を経営している敷地は特定事業用宅地等(400㎡・80%減額)ですが、アパートを建てて賃貸している敷地は貸付事業用宅地等(200㎡・50%減額)です。この違いは節税効果に大きく影響します。

特定事業用宅地等の適用要件と注意点

基本的な適用要件

特定事業用宅地等とは、被相続人(または被相続人と生計を一にする親族)が個人で営んでいた事業(不動産貸付業を除く)の用に供されていた宅地等のことです。租税特別措置法第69条の4第3項第1号に規定されています。

特例を受けるには、宅地等を取得した相続人が以下の要件を満たす必要があります。

要件 具体的な内容
事業承継被相続人の事業を相続税の申告期限までに引き継いでいること
事業継続相続税の申告期限まで継続してその事業を営んでいること
保有継続相続税の申告期限までその宅地等を保有していること

💡 実務のポイント

「事業を引き継いでいること」の判定は実態で行われます。個人事業の開業届を出しただけでは不十分で、実際に事業を継続して営んでいる必要があります。実務では、申告期限までの10ヶ月間に事業収入があるか、従業員を雇用しているか、在庫を保有しているかなどが判断材料になります。

特定事業用宅地等の3年縛りルール(令和元年改正)

令和元年度税制改正により、相続開始前3年以内に新たに事業の用に供された宅地等は、原則として特定事業用宅地等の対象外となりました。これは、相続直前に事業を開始して特例を適用する駆け込み対策を防ぐ趣旨です。

ただし、その宅地等の上で事業の用に供されている減価償却資産の価額が、その宅地等の相続時の価額の15%以上である場合には、3年縛りの対象外とされます。つまり、十分な設備投資を伴う事業であれば、3年以内の開始でも特例の適用が認められます。

対象となる事業の範囲

特定事業用宅地等の「事業」には、不動産貸付業・駐車場業・自転車駐車場業を除く全ての事業が含まれます。具体的には、製造業、小売業、飲食業、建設業、サービス業、士業の事務所、医院・歯科医院の敷地などが該当します。なお、事業と称するに至らない規模の活動(準事業)も対象に含まれます。

特定同族会社事業用宅地等の適用要件

被相続人やその親族が株式の50%超を保有する同族会社に土地を貸し付け、その会社が事業(不動産貸付業を除く)に使用している場合、その土地は特定同族会社事業用宅地等として400㎡まで80%の評価減を受けられます。

要件 具体的な内容
法人の事業要件相続開始直前に被相続人等が50%超の株式を保有する法人の事業の用に供されていること
取得者の役員要件取得した相続人が相続税の申告期限においてその法人の役員であること
保有継続相続税の申告期限までその宅地等を保有していること

⚠️ 注意

同族会社の事業が不動産貸付業の場合は、特定同族会社事業用宅地等ではなく貸付事業用宅地等(200㎡・50%減額)の対象となります。たとえば、同族会社がアパート経営をしている場合の敷地は、法人の事業であっても貸付事業用宅地等として扱われます。実務では、同族会社の事業内容が不動産貸付に該当するかどうかの判定が重要です。

貸付事業用宅地等の適用要件と3年縛りルール

基本的な適用要件

貸付事業用宅地等とは、被相続人(または生計一親族)が不動産貸付業・駐車場業・自転車駐車場業に使用していた宅地等のことです。アパート、マンション、貸店舗、月極駐車場、コインパーキングなどの敷地が該当します。

要件 具体的な内容
事業継続相続税の申告期限まで継続して貸付事業を営んでいること
保有継続相続税の申告期限までその宅地等を保有していること
相当の対価相当の対価を得て継続的に貸し付けていること(使用貸借は対象外)
3年縛り相続開始前3年以内に新たに貸付を始めた土地は原則対象外

特に注意すべきは「相当の対価」の要件です。親族に無償(使用貸借)で貸している土地は、貸付事業用宅地等に該当しません。家賃が相場の半額以下のような場合も、「相当の対価」とは認められない可能性があります。

3年縛りルールの詳細【平成30年改正】

平成30年度税制改正により、相続開始前3年以内に新たに貸付事業の用に供された宅地等は、原則として貸付事業用宅地等の対象外となりました。これは、被相続人の余命が短いとわかった時点で金融資産を不動産に組み替え、特例の適用を受けて相続税を減らす「駆け込み不動産購入」を封じるためです。

ただし、以下の例外があります。

📝 3年縛りの例外パターン

例外1:事業的規模で3年超継続 — 被相続人等が相続開始の日まで3年を超えて継続的に特定貸付事業(準事業以外の貸付事業=5棟10室基準を満たす規模)を行っていた場合、3年以内に新たに追加した物件も特例の対象になります。
例外2:相次相続 — 一次相続で取得した貸付事業用の土地について、3年以内に二次相続が発生した場合、二次相続の相続人は3年縛りの適用を受けません。相続による取得は「新たな貸付」とは扱われないためです。
例外3:建替え — 既存の賃貸物件を建替え中に相続が発生した場合、建替え前から貸付事業の用に供されていた宅地であれば、3年縛りの対象外です。

「事業的規模」の判定基準(5棟10室基準)

3年縛りの例外に該当する「特定貸付事業」とは、準事業(事業と称するに至らない規模の貸付)以外の貸付事業をいいます。判定基準は所得税法における不動産所得の事業的規模の判定に準じ、いわゆる「5棟10室基準」が用いられます。

貸付の種類 事業的規模の基準 換算ルール
アパート・マンション(区分所有含む)10室以上
一戸建て貸家5棟以上1棟=2室として換算
月極駐車場50台以上(目安)5台=1室として換算
組み合わせの例アパート6室+一戸建て2棟=10室相当合算で10室以上なら事業的規模

💡 実務のポイント

事業的規模の判定において注意が必要なのは、被相続人が所有する全ての貸付物件を合算して判定する点です。アパート1棟(8室)と月極駐車場(15台=3室相当)を持っている場合、合算で11室相当となり事業的規模に該当します。この場合、3年以内に追加取得した物件も3年縛りの例外として特例の対象になります。

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3年縛りルールの適用判定フロー

貸付事業用宅地等の3年縛りルールに該当するかどうかは、以下のフローで判定します。

ステップ 質問 Yesの場合 Noの場合
1その土地で貸付事業を3年超継続していますか?→ 適用可(3年縛り対象外)→ ステップ2へ
2相次相続(先代からの相続で取得)ですか?→ 適用可(相続取得は「新たな貸付」でない)→ ステップ3へ
3被相続人が事業的規模(5棟10室基準)で3年超貸付事業を行っていましたか?→ 適用可(事業的規模の例外)→ 適用不可(3年縛りに該当)

参考: 国税庁「No.4124 小規模宅地等の特例(Q&A)」

特定居住用宅地等との併用ルールと限度面積の計算

完全併用と限定併用

小規模宅地等の特例では、複数の類型を併用できますが、組合せによって限度面積の計算方法が変わります。

併用パターン 計算方法 最大面積
居住用+事業用(貸付用なし)完全併用(それぞれの上限まで適用可)330㎡+400㎡=730㎡
居住用+貸付用限定併用(調整計算が必要)調整計算による
事業用+貸付用限定併用(調整計算が必要)調整計算による
居住用+事業用+貸付用限定併用(調整計算が必要)調整計算による

限定併用の調整計算式

貸付事業用宅地等が含まれる場合の調整計算式は以下の通りです。

📐 併用時の調整計算式

A × 200/330 + B × 200/400 + C ≦ 200㎡

  • A=特定居住用宅地等の適用面積
  • B=特定事業用宅地等(又は特定同族会社事業用宅地等)の適用面積
  • C=貸付事業用宅地等の適用面積

たとえば、自宅200㎡(居住用)と月極駐車場300㎡(貸付用)を相続するケースでは、自宅200㎡を居住用として全て適用すると、200×200/330=約121㎡分を消費するため、貸付用に使える枠は200−121=79㎡までとなります。

📊 公認会計士の視点

居住用宅地等(80%減額)と貸付事業用宅地等(50%減額)の併用では、㎡あたりの節税効果が大きい方を優先するのが基本です。一般的には居住用の80%減額を最大限活用し、残りの枠で貸付用を適用する方が有利です。ただし、土地の評価額が大きく異なる場合は逆転もあり得るため、個別にシミュレーションが必要です。

節税効果シミュレーション【3パターン】

📐 シミュレーション前提条件

  • 被相続人:父(母は先に死亡)
  • 相続人:子1人
  • 遺産:事業用又は貸付用の土地+預貯金2,000万円
  • 基礎控除:3,600万円
項目 パターンA:事業用300㎡ パターンB:貸付用300㎡ パターンC:事業用200㎡+貸付用200㎡
土地評価額9,000万円9,000万円6,000万+6,000万
適用面積300㎡(上限400内)200㎡(上限200)事業200㎡+貸付100㎡
減額割合80%50%80%/50%
減額金額▲7,200万円▲3,000万円▲4,800万+▲1,500万
特例後の土地評価1,800万円6,000万円5,700万円
課税遺産総額3,800万円8,000万円7,700万円
相続税額20万円680万円605万円
特例なしとの差額▲1,560万円▲900万円▲975万円

※概算値です。パターンCの貸付用適用面積は調整計算(200×200/400=100㎡を消費→残り100㎡を貸付用に適用)に基づきます。個別の状況により異なります。

パターンAの特定事業用宅地等(80%減額)の節税効果が最も大きいことがわかります。同じ9,000万円の土地でも、事業用なら約1,560万円、貸付用なら約900万円の節税と、660万円の差があります。

不動産オーナーのケーススタディ

アパート10室+月極駐車場+自宅を持つオーナーの場合

被相続人(父・独居)が以下の資産を残して亡くなったケースを考えます。相続人は別居の子1人(賃貸暮らし5年=家なき子要件充足)。

📐 ケーススタディの前提

  • 自宅の敷地:200㎡・評価額5,000万円(特定居住用宅地等=家なき子特例)
  • アパート敷地:300㎡・評価額6,000万円(貸付事業用宅地等)※10室・5年超継続
  • 月極駐車場:150㎡・評価額1,500万円(貸付事業用宅地等)※20台・1年前に開始
  • 預貯金:3,000万円

このケースでは、まず月極駐車場について3年縛りの判定を行います。駐車場は1年前に開始のため3年以内ですが、アパート10室で事業的規模を5年超継続しているため、例外として駐車場も特例の対象になります。

次に併用の最適化です。居住用(80%減額)を優先し、残りの枠で貸付用を適用します。自宅200㎡を居住用として全て適用すると、200×200/330=約121㎡分を消費。残りの貸付用枠は200−121=79㎡です。アパートの㎡単価(6,000万÷300㎡=20万/㎡)の方が駐車場(1,500万÷150㎡=10万/㎡)より高いため、アパート79㎡に適用するのが最も有利です。

結果として、自宅5,000万円×80%=4,000万円の減額+アパートの79㎡分(6,000万÷300×79=1,580万円)×50%=790万円の減額で、合計4,790万円の評価減が可能です。家なき子特例については「家なき子特例の適用要件6つと改正後の注意点」で詳しく解説しています。

貸付事業用宅地等でよくある失敗パターン

失敗1:駆け込みで不動産を購入したケース

被相続人の余命が短いとわかり、預金5,000万円で賃貸マンションを購入。相続後に貸付事業用宅地等として特例を適用しようとしたが、貸付開始から3年以内のため対象外に。しかも、事業的規模(5棟10室基準)に達していなかったため例外も使えず、結果として預金のまま相続した場合と同じ課税額に加え、不動産取得のコストが余計にかかってしまいました。

失敗2:使用貸借で親族に貸していたケース

実務で多いのが、被相続人が所有する建物に親族が住んでいるケースです。賃料を取っていない場合は使用貸借(無償貸借)となり、「相当の対価」の要件を満たさないため、貸付事業用宅地等には該当しません。固定資産税相当額程度の「お礼」では相当の対価とは認められないケースが多いです。

失敗3:申告期限前に廃業・売却したケース

相続後に事業を続けるつもりがなく、申告期限(10ヶ月)を待たずにアパートを売却してしまったケースです。事業継続と保有継続の両方が申告期限まで求められるため、期限前の売却・廃業は特例の適用を失います。

⚠️ 注意

貸付事業用宅地等は「事業継続」と「保有継続」の両方が要件です。同居親族の居住用宅地等(配偶者を除く)も同様に居住継続+保有継続が求められますが、貸付事業用宅地等では「事業として継続」が必要なため、空室期間が長期化すると事業継続の要件を満たさないリスクがあります。退去があった場合は速やかに次の入居者を募集するなどの対応が必要です。

生前対策として押さえるべきポイント

3年前ルールを意識した早期の不動産活用

貸付事業用宅地等の3年縛りを回避するには、早い段階から不動産貸付を開始する必要があります。相続が見込まれる3年以上前に賃貸事業を始めておくことが最も確実な方法です。相続税の計算方法については「相続税の計算方法|基礎控除から税額の算出まで完全ガイド」もご参照ください。

事業的規模への引き上げ

既に不動産貸付を行っているが5棟10室基準に達していない場合は、追加の物件取得で事業的規模に引き上げることを検討できます。事業的規模を3年超維持していれば、その後に追加取得した物件も3年縛りの対象外となるためです。

個人事業か法人か:小規模宅地等の特例の観点

不動産貸付を法人で行うか個人で行うかは、小規模宅地等の特例にも影響します。個人で行う場合は貸付事業用宅地等(200㎡・50%)が適用されますが、同族会社に土地を貸してその会社が不動産貸付以外の事業を行う場合は、特定同族会社事業用宅地等(400㎡・80%)の対象になります。相続税の観点からは後者の方が有利ですが、法人の設立・維持コストや所得税との兼ね合いも含めた総合判断が必要です。

相続税全般の基礎知識については「相続税のしくみと基礎知識|課税対象・基礎控除・税率を解説」をご覧ください。

よくある質問(FAQ)

特定事業用宅地等と貸付事業用宅地等の最大の違いは何ですか?
限度面積と減額割合が大きく異なります。特定事業用宅地等は400㎡まで80%減額、貸付事業用宅地等は200㎡まで50%減額です。同じ面積・同じ評価額の土地であれば、事業用の方が約3.2倍の節税効果があります。対象となる事業が不動産貸付業かそれ以外かで類型が分かれます。
月極駐車場の敷地も貸付事業用宅地等の対象になりますか?
なります。駐車場業は「貸付事業」に含まれるため、月極駐車場の敷地は貸付事業用宅地等として200㎡まで50%の評価減が可能です。ただし、コインパーキングを外部業者に一括で貸し付けている場合は、構築物の所有者が誰かによって判定が変わることがあります。
3年縛りルールは特定事業用宅地等にもありますか?
あります。令和元年度税制改正により、相続開始前3年以内に新たに事業の用に供された宅地等は原則として特定事業用宅地等の対象外です。ただし、その宅地上の事業用減価償却資産の価額がその宅地の相続時評価額の15%以上であれば、3年縛りの対象外となります。
相続した賃貸アパートを申告期限後すぐに売却してもいいですか?
法律上、申告期限後の売却は特例の適用に影響しません。ただし、申告期限の直前に売買契約を締結するのは、税務署から「実質的に期限前の処分」と指摘されるリスクがあるため、申告期限を過ぎてから手続きを始めることを推奨します。
親族に安い家賃で貸している土地は特例の対象になりますか?
「相当の対価」を得て継続的に貸し付けていることが要件です。家賃が周辺相場と比べて著しく低い場合や無償(使用貸借)の場合は、貸付事業用宅地等には該当しません。一般的には、周辺相場の50%以上の賃料を受け取っていることが目安とされますが、個別の判断が必要です。
居住用宅地等と事業用宅地等を両方持っている場合、完全併用はできますか?
居住用+事業用(貸付用を含まない場合)は完全併用が可能で、最大730㎡(330㎡+400㎡)まで適用できます。ただし、貸付事業用宅地等が含まれる場合は限定併用となり、調整計算式に基づいて限度面積が制限されます。
一次相続で配偶者が取得したアパートを二次相続で子が取得する場合、3年縛りはどうなりますか?
二次相続では3年縛りの適用を受けません。相続による取得は「新たに貸付事業の用に供された」とは扱われないため、一次相続から3年以内に二次相続が発生しても、子は貸付事業用宅地等として特例を適用できます。ただし、事業的規模の期間については先代と通算して判定する場合があります。

まとめ

📋 この記事のポイント

  • 特定事業用宅地等は400㎡・80%減額、貸付事業用宅地等は200㎡・50%減額
  • 不動産貸付業かそれ以外の事業かで適用される類型(減額割合)が大きく異なる
  • 貸付事業用宅地等には「3年縛りルール」があり、3年以内に始めた貸付は原則対象外
  • 事業的規模(5棟10室基準)で3年超継続していれば、追加物件も3年縛りの例外
  • 相次相続の場合、二次相続では3年縛りが適用されない
  • 居住用+事業用は完全併用(730㎡)だが、貸付用が入ると限定併用(調整計算が必要)
  • 生前対策として、3年前ルールを意識した早期の不動産活用が重要

事業用・貸付用宅地の特例適用は、どの類型を選ぶか、どのように併用するかで相続税額が大きく変わります。特に不動産オーナーの方は、3年縛りルールを踏まえた生前対策が重要です。鮎澤パートナーズでは、不動産と事業承継に精通した税理士が最適なプランをご提案します。

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