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家なき子特例とは?適用要件6つと平成30年改正後の注意点を完全解説
「親と別居しているけれど、実家の土地の相続税を安くできる方法はないか?」とお考えの方に向けて、家なき子特例の6つの要件・改正で封じられた節税スキーム・居住パターン別の判定表・節税シミュレーションまで、税理士が実務経験をもとに解説します。


「親と別居しているけれど、実家の土地の相続税を安くできる方法はないか?」とお考えの方に向けて、家なき子特例の6つの要件・改正で封じられた節税スキーム・居住パターン別の判定表・節税シミュレーションまで、税理士が実務経験をもとに解説します。
🏆 結論:家なき子特例は別居でも土地評価額を80%減額できる強力な制度
家なき子特例とは、被相続人(亡くなった方)と同居していなかった親族でも、6つの要件を全て満たせば小規模宅地等の特例(土地評価額を最大80%減額)が使える制度です。ただし、平成30年の税制改正で要件が大幅に厳格化されました。持ち家を名義変更して「家なき子」を装うスキームは完全に封じられているため、現在は「純粋に3年以上賃貸暮らしをしてきた別居親族」が主な対象者です。二次相続で特に大きな節税効果を発揮するため、一次相続の段階から計画的に活用を検討しましょう。
家なき子特例とは、被相続人と同居していなかった親族が自宅の敷地を相続する場合でも、一定の要件を満たせば小規模宅地等の特例による80%の評価減を受けられる制度です。正式な法律用語ではなく、税務の実務で広く使われている通称です。
小規模宅地等の特例は、本来、被相続人の配偶者または同居していた親族が自宅を相続する場合に適用されます。しかし、やむを得ない事情で別居していた親族が実家を引き継ぐケースもあるため、家なき子特例が救済措置として設けられています。
💡 実務のポイント
「家なき子」という名前から「家を持っていない人」というイメージを持ちがちですが、正確には「相続開始前3年以内に自分や配偶者等の持ち家に住んでいなかった人」のことです。投資用の不動産を持っていても、自分がそこに住んでいなければ家なき子に該当する可能性があります。相続の現場では、この点を誤解して適用を諦めてしまうケースが少なくありません。
家なき子特例の節税効果は非常に大きく、適用できるかどうかで相続税が数百万円〜数千万円変わることもあります。たとえば、相続した土地の評価額が5,000万円で面積が200㎡の場合、特例を適用すると評価額は1,000万円(5,000万円×20%)まで圧縮されます。
この評価減は330㎡(約100坪)が上限です。330㎡を超える部分は通常の評価額のままとなります。租税特別措置法第69条の4に規定されている「特定居住用宅地等」として減額を受ける形です。
小規模宅地等の特例には4つの類型がありますが、家なき子特例は「特定居住用宅地等」の中の一つのパターンです。特定居住用宅地等で特例を受けられる取得者は、①配偶者、②同居親族、③家なき子(別居親族)の3パターンがあり、それぞれ要件が異なります。詳しくは「小規模宅地等の特例の全体像と4つの類型」をご覧ください。
| 取得者パターン | 同居の要否 | 保有継続 | 居住継続 | 持ち家制限 |
|---|---|---|---|---|
| 配偶者 | 不要 | 不要 | 不要 | なし |
| 同居親族 | 必要 | 申告期限まで | 申告期限まで | なし |
| 家なき子(別居親族) | 不要 | 申告期限まで | 不要 | 3年以内に持ち家なし |
家なき子特例の特徴は、居住継続の要件がなく保有継続のみで足りる点です。つまり、相続した自宅に住む必要はなく、申告期限(10ヶ月)まで所有していれば売却も可能です。ただし、相続の現場で注意すべきなのは、申告期限前に売買契約を締結してしまうと要件を満たさないと判断されるリスクがある点です。
家なき子特例を適用するには、被相続人に関する2つの要件と、取得者(相続人)に関する4つの要件、合計6つの要件を全て満たす必要があります。1つでも欠けると適用できません。
| 区分 | 要件 | 具体的な判断基準 | H30改正 |
|---|---|---|---|
| 被相続人 | ①配偶者がいない | 死亡時点で配偶者が存命でないこと(二次相続が前提) | 変更なし |
| ②同居の法定相続人がいない | 相続放棄した人も含めて同居の相続人がいないこと | 変更なし | |
| 取得者 | ③3年以内に自己・配偶者の持ち家に住んでいない | 日本国内の家屋に限る。海外の家は対象外 | 変更なし |
| ④3年以内に3親等内親族・特別関係法人の持ち家に住んでいない | 親・兄弟・子・孫・おじおば等の家。親族が経営する法人の家も含む | H30追加 | |
| ⑤相続開始時の居住家屋を過去に所有したことがない | 日本国内だけでなく国外の家屋も対象。過去に一度でも所有していたらNG | H30追加 | |
| ⑥相続開始〜申告期限まで宅地を所有 | 10ヶ月間の保有義務。売買契約の締結にも注意 | 変更なし |
配偶者がいないということは、実質的に二次相続(夫婦の一方が先に亡くなった後のもう一方の相続)でしか家なき子特例は使えないことを意味します。一次相続(最初の相続)では通常、配偶者が存命のため、配偶者がその自宅を相続するケースがほとんどです。
また、「同居の法定相続人がいない」とは、相続放棄した人を含めて判断します。たとえば長男が被相続人と同居していて相続放棄をしても、長男は「同居の法定相続人がいた」として扱われるため、別居の次男は家なき子特例を使えません。
⚠️ 注意
配偶者が存命なのに家なき子特例を前提に遺言書を作成してしまうケースが実務では散見されます。配偶者がいる限り、子がどれだけ賃貸暮らしでも家なき子特例は使えません。遺言書の作成前に、必ず要件①②を確認してください。
相続開始前3年以内に、相続人本人またはその配偶者が所有する家屋に居住していないことが必要です。ここでよく質問されるのが「投資用の不動産を持っている場合はどうか?」という点ですが、投資用不動産を保有していても自分がそこに住んでいなければ問題ありません。あくまで「住んでいたかどうか」が判定基準です。
なお、この要件は日本国内の家屋に限定されています。海外に自己所有の家があってそこに住んでいた場合は、この要件には抵触しません(ただし要件⑤は国外も対象なので注意)。
平成30年改正で追加された要件です。3親等内の親族(曽祖父母・祖父母・父母・子・孫・ひ孫・兄弟姉妹・おじおば・甥姪など)が所有する家屋に住んでいた場合、家なき子に該当しません。また、親族が株式の50%超を保有する法人(特別の関係がある法人)が所有する家屋に住んでいた場合も同様です。
💡 実務のポイント
実務で特に問題になるのは、「親の持ち家に住んでいた子」のケースです。改正前は親名義の家に住んでいても家なき子に該当しましたが、改正後は親が3親等内の親族に当たるため、この方法は使えなくなりました。ただし、子が親元を離れて賃貸物件に住み、3年を経過すれば再び家なき子特例の対象になり得ます。
相続開始時に住んでいる家屋を過去に一度でも所有していたことがある場合は、家なき子に該当しません。これも平成30年改正で追加された要件で、自宅を売却した後に同じ家を賃貸で借りて住む「リースバック」スキームを封じるために設けられました。
要件③④が「日本国内の家屋に限る」とされているのに対し、この要件⑤は国内・国外を問わず適用されます。海外に自己所有の家を購入し、それを売却して賃貸として住んでいる場合もNGとなる点に注意が必要です。
相続開始日から相続税の申告期限(被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内)までの間、取得した宅地等を所有し続ける必要があります。この期間中に売却してしまうと特例の適用を受けられません。
なお、申告期限を過ぎた後の売却は法律上問題ありません。ただし、申告期限の直前に売買契約を締結していると、税務署から「実質的に申告期限前に処分した」と指摘されるリスクがあるため、余裕を持ったスケジュールを推奨します。
家なき子特例が厳格化された背景には、制度の趣旨に反する節税スキームが横行していたことがあります。改正前に実際に行われていた3つの代表的なスキームと、それぞれどの追加要件で封じられたかを整理します。
改正前は、持ち家を持っている子が自宅を孫(被相続人の孫)に贈与し、3年経過後に「自分は持ち家がない」状態を作って家なき子特例を適用するケースがありました。改正後は要件④により、孫は3親等内の親族(祖父母=被相続人)が所有する家に住んでいたことになるため、孫自身も家なき子には該当しません。また、子も自宅を孫に贈与しただけでは要件⑤(過去に居住家屋を所有していた)に抵触します。
子が自宅を親族が経営する同族会社に売却し、その家を社宅として借りて住み続けるスキームです。改正前は「自己所有の家屋に住んでいない」ため家なき子に該当しましたが、改正後は要件④(特別の関係がある法人の家屋)と要件⑤(過去に所有していた家屋に居住)の両方で封じられています。
子が自宅を第三者に売却し、そのまま賃貸として住み続ける方法です。売却から3年以上経過すれば要件③を満たすため、改正前は有効でした。改正後は要件⑤により、「相続開始時に住んでいる家を過去に所有していた」ことになるため適用不可です。
| 節税スキーム | 手法の概要 | 改正前 | 改正後 | 封じた要件 |
|---|---|---|---|---|
| 孫への贈与 | 子の持ち家を孫に贈与→子は「家なし」に | ○ 適用可 | × 適用不可 | 要件④⑤ |
| 同族会社売却+社宅 | 子の持ち家を同族会社に売却→社宅として入居 | ○ 適用可 | × 適用不可 | 要件④⑤ |
| リースバック | 子の持ち家を第三者に売却→賃貸として居住 | ○ 適用可(3年超) | × 適用不可 | 要件⑤ |
自分が家なき子特例に該当するかどうかは、住んでいる家の名義と種類によって決まります。以下の判定表で確認してみてください(被相続人側の要件①②は満たしている前提です)。
| パターン | 居住状況 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 賃貸マンション暮らし(3年超) | ○ | 全要件を満たす典型パターン |
| 2 | 会社の社宅(勤務先法人は無関係) | ○ | 自己所有でなく、特別関係法人でもない |
| 3 | 配偶者名義の持ち家に居住 | × | 要件③(配偶者の持ち家に居住)に抵触 |
| 4 | 親名義の家に居住 | × | 要件④(3親等内親族の持ち家)に抵触 |
| 5 | 自宅を売却後、同じ家を賃貸で居住 | × | 要件⑤(過去に所有した家屋に居住)に抵触 |
| 6 | 同族会社の社宅に居住 | × | 要件④(特別関係法人の持ち家)に抵触 |
| 7 | 投資用マンション保有+賃貸暮らし | ○ | 「住んでいた」かどうかが基準。投資用は該当しない |
| 8 | 海外赴任中(海外の社宅住まい) | ○ | 要件③④は日本国内の家屋に限定 |
| 9 | いとこ(4親等)名義の家に居住 | ○ | 4親等以上は「3親等内親族」に含まれない |
| 10 | 相続後に持ち家を購入(申告期限前) | ○ | 持ち家の判定は相続開始前3年間。相続後の購入は影響しない |
💡 実務のポイント
パターン10は意外に知られていませんが、持ち家の有無は「相続開始前3年間」で判定するため、相続開始後に住宅を購入しても家なき子特例には影響しません。ただし、要件⑥の保有継続義務は別途必要ですので、相続した土地自体を申告期限までに売却しないよう注意してください。
📐 シミュレーション前提条件
| 項目 | 200㎡ | 330㎡ | 500㎡ |
|---|---|---|---|
| 土地の評価額 | 6,000万円 | 9,900万円 | 1億5,000万円 |
| 特例による減額 | ▲4,800万円 | ▲7,920万円 | ▲7,920万円 |
| 特例適用後の土地評価 | 1,200万円 | 1,980万円 | 7,080万円 |
| 課税遺産総額(預金3,000万含む) | 4,200万円 | 4,980万円 | 1億80万円 |
| 基礎控除後の課税額 | 600万円 | 1,380万円 | 6,480万円 |
| 特例あり:相続税額 | 60万円 | 163万円 | 1,270万円 |
| 特例なし:相続税額 | 720万円 | 1,680万円 | 3,240万円 |
| 節税効果 | ▲660万円 | ▲1,517万円 | ▲1,970万円 |
※概算値です。個別の状況により異なります。正確な計算は税理士にご相談ください。
500㎡のケースでは、特例が適用される330㎡部分は80%減額されますが、残り170㎡は通常評価のままとなります。それでも約1,970万円の節税効果があり、家なき子特例がいかに強力な制度であるかがわかります。
家なき子特例は二次相続でしか使えないため、一次相続の遺産分割の段階から二次相続を見据えた計画が必要です。一次相続で配偶者が自宅を取得し、配偶者の税額軽減(1億6,000万円まで非課税)を適用する場合が多いですが、二次相続では配偶者の税額軽減が使えないため、小規模宅地等の特例(家なき子特例を含む)が重要な節税手段になります。
二次相続で家なき子特例を確実に使えるようにするには、以下の点を生前に確認しておくことが大切です。
まず、相続人が賃貸暮らしを3年以上継続していることが前提条件です。現在賃貸に住んでいる方は、そのまま賃貸を続けることで要件を満たし続けます。
次に、被相続人(親)と同居する親族がいないことも条件です。たとえば兄弟のうち一人が親と同居している場合、別居の兄弟は家なき子特例を使えません。同居している兄弟が自宅を相続するのが通常のケースです。
なお、二次相続での相続税対策全般については「二次相続の相続税対策|配偶者控除の落とし穴と最適な遺産分割」で詳しく解説しています。
📊 公認会計士の視点
一次相続で配偶者が自宅を取得すれば配偶者の税額軽減で相続税は抑えられますが、二次相続の税負担が増大するリスクがあります。一次相続と二次相続をトータルでシミュレーションし、どちらの相続で小規模宅地等の特例を使うのが最も有利かを判断することが、相続税対策の本質です。
家なき子特例を申請するには、通常の小規模宅地等の特例の書類に加え、家なき子要件を証明する追加書類が必要です。書類に不備があると特例が認められないことがあるため、事前に準備しましょう。
| 書類名 | 目的 | 共通 | 家なき子追加 |
|---|---|---|---|
| 相続税申告書 第11・11の2表の付表1 | 小規模宅地等の特例の計算明細 | ○ | — |
| 同付表2の1〜2の3 | 取得者ごとの明細 | ○ | — |
| 戸籍謄本(または法定相続情報一覧図) | 配偶者・同居親族の有無を証明 | ○ | — |
| 遺産分割協議書+印鑑証明書 | 宅地の取得を証明 | ○ | — |
| 戸籍の附票の写し | 相続開始前3年の住所変遷を証明 | — | ○ |
| 賃貸借契約書の写し | 持ち家でないことを証明 | — | ○ |
| 不動産の全部事項証明書(登記簿謄本) | 居住家屋の名義を確認 | — | ○ |
戸籍の附票は、被相続人が亡くなった後に作成されたものでなければなりません。H30改正により、戸籍謄本の原本ではなく写しの提出が認められるようになり、「法定相続情報一覧図の写し」やマイナンバーカードの提示による代替も可能になっています。
家なき子特例には居住継続の要件はありませんが、保有継続の要件はあります。「住まなくていいなら売ってもいいだろう」と判断し、申告期限(10ヶ月)の前に売却してしまうケースが実務で散見されます。申告期限を過ぎてから売却するスケジュールを立てましょう。
配偶者が存命のうちは家なき子特例は適用できません。にもかかわらず、配偶者の存命中に「子に自宅を相続させる」という遺言書を作成し、家なき子特例での節税を前提にしてしまうケースがあります。遺言書の見直しと合わせて、専門家に相談することを推奨します。
家なき子特例で取得した土地を後に売却する際、空き家特例(被相続人の居住用財産の3,000万円特別控除)との併用を検討する方がいます。両特例は併用可能ですが、家なき子特例では申告期限(10ヶ月)まで保有が必要、空き家特例では相続開始から3年後の12月31日までに売却が必要と、タイミングの条件が異なります。売却は申告期限後〜3年以内に行う必要がある点を押さえておきましょう。
介護のために一時的に被相続人の自宅に滞在していた場合、「同居親族」と認定されてしまい、逆に同居要件を満たさない(保有+居住の両方が求められるのに居住を継続しない)ケースがあります。反対に、一時的な滞在として「同居親族ではない=家なき子」と認められるかどうかは、生活の本拠がどこにあったかで総合的に判断されます。賃貸アパートを解約せずに維持しているか、住民票はどこにあるかなどが判断材料になります。
⚠️ 注意
相続税の申告で家なき子特例を適用する場合、たとえ納税額が0円になるケースでも申告書の提出は必須です。「相続税が0円だから申告不要」と誤解して申告を怠ると、特例の適用自体が認められなくなります。
被相続人が老人ホームに入居してから亡くなった場合でも、一定の要件を満たせば自宅の敷地は「被相続人の居住の用に供されていた宅地等」として扱われ、家なき子特例の対象になり得ます。これは平成26年改正で明確化され、平成30年改正でさらに介護医療院も対象に加わりました。
ただし、老人ホーム入居後に自宅を第三者に賃貸していた場合は「居住用」ではなくなるため、特定居住用宅地等としての家なき子特例は使えません(貸付事業用宅地等としての50%減額は可能性あり)。詳しくは「特定居住用宅地等の特例|同居要件・老人ホーム入居の判定」で解説しています。
被相続人が区分マンション(分譲マンション)に住んでいた場合、その敷地権(土地部分の共有持分)について家なき子特例を適用することが可能です。ただし、マンションの敷地権は持分割合で按分されるため、実際に特例が適用される面積は小さくなることが多いです。
たとえば、マンション全体の敷地面積が5,000㎡で敷地権割合が100分の5(50㎡相当)の場合、50㎡全体に80%の減額が適用されます。330㎡の上限を超えることはまずないため、マンションの場合は面積の心配はほぼ不要です。
相続税の計算方法全般については「相続税の計算方法|基礎控除から税額の算出まで完全ガイド」で解説しています。
平成30年度税制改正の前後で、家なき子特例の要件がどう変わったかを整理します。
| 要件 | 改正前(旧3要件) | 改正後(現行6要件) |
|---|---|---|
| 被相続人に配偶者・同居親族なし | 旧要件1 | 要件①②(変更なし) |
| 3年以内に自己・配偶者の持ち家に非居住 | 旧要件2 | 要件③(変更なし) |
| 3年以内に3親等内親族等の持ち家に非居住 | —(要件なし) | 要件④(新設) |
| 居住家屋を過去に所有したことがない | —(要件なし) | 要件⑤(新設) |
| 申告期限まで保有 | 旧要件3 | 要件⑥(変更なし) |
📢 経過措置について
平成30年3月31日時点で改正前の家なき子要件を満たしていた方については、令和2年3月31日までに発生した相続に限り、改正前の要件で特例を適用できる経過措置が設けられていました。現在はこの経過措置の期間は既に終了しており、全ての相続について改正後の6要件が適用されます。
以下の質問にYes/Noで答えることで、家なき子特例が使えるかどうかを簡易的に判定できます。
| ステップ | 質問 | Yesの場合 | Noの場合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 被相続人に配偶者はいましたか? | → 適用不可 | → ステップ2へ |
| 2 | 被相続人と同居していた法定相続人はいましたか? | → 適用不可 | → ステップ3へ |
| 3 | 過去3年以内に自分または配偶者の持ち家に住みましたか? | → 適用不可 | → ステップ4へ |
| 4 | 過去3年以内に親族・関係会社の持ち家に住みましたか? | → 適用不可 | → ステップ5へ |
| 5 | 現在住んでいる家を過去に所有していたことはありますか? | → 適用不可 | → ステップ6へ |
| 6 | 相続した土地を申告期限(10ヶ月)まで所有できますか? | → 適用の可能性あり | → 適用不可 |
全てのステップをクリアした方は、家なき子特例を適用できる可能性が高いです。ただし、個別の事情によって判断が分かれるケースもあるため、最終的な判断は相続専門の税理士にご相談ください。相続税の基礎知識については「相続税のしくみと基礎知識|課税対象・基礎控除・税率を解説」もご参照ください。
📋 この記事のポイント
家なき子特例の適用可否は個別の居住状況に大きく依存し、判断が難しいケースも少なくありません。特に、一次相続と二次相続をトータルでシミュレーションし、どのタイミングで小規模宅地等の特例を使うのがベストかを検討するには、相続専門の税理士への相談をおすすめします。