公認会計士 第47928号・税理士 第159175号
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引当金の税務と会計|貸倒引当金・賞与引当金・退職給付引当金の損金算入
「会計上は引当金を計上しているのに、税務では損金にならないの?」とお困りの経営者・経理担当者に向けて、引当金の会計と税務の違い、損金算入の要件と計算方法、別表調整の実務を完全ガイドします。この記事を読めば、自社で必要な引当金の処理と申告調整を正しく判断できます。


引当金の税務と会計|貸倒引当金・賞与引当金・退職給付引当金の損金算入
「会計上は引当金を計上しているのに、税務では損金にならないの?」とお困りの経営者・経理担当者に向けて、引当金の会計と税務の違い、損金算入の要件と計算方法、別表調整の実務を完全ガイドします。この記事を読めば、自社で必要な引当金の処理と申告調整を正しく判断できます。
🏆 結論:税務上損金になる引当金は「貸倒引当金」のみ(中小法人限定)
法人税法上、損金算入が認められる引当金は貸倒引当金だけです。しかも、適用できるのは資本金1億円以下の中小法人等に限られます。賞与引当金・退職給付引当金・修繕引当金など、会計上は計上が求められる引当金であっても、税務上は損金不算入です。会計と税務のズレは別表四・別表五(一)で調整します。
引当金とは、将来発生する可能性が高い費用や損失に備えて、当期の費用として見積り計上するしくみです。企業会計原則注解18では、引当金を計上するための4つの要件が定められています。
| 要件 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| ①将来の特定の費用または損失 | 将来の特定の費用・損失であること | 従業員への賞与、退職金の支給 |
| ②発生の可能性が高い | その発生が当期以前の事象に起因 | 当期の労務提供に対する賞与 |
| ③発生の可能性が高い | 発生の可能性が高いこと | 売掛金の回収不能リスク |
| ④金額の合理的見積りが可能 | その金額を合理的に見積もれること | 過去の実績率から算定できる |
引当金の最大の目的は、適正な期間損益計算を行うことです。将来発生する費用を、原因となる活動が行われた期に費用計上することで、利益の先食いを防ぎます。
📊 公認会計士の視点
実務では、引当金を一切計上していない中小企業を多く見かけます。税務上損金にならないからと計上しないケースが多いのですが、金融機関への決算書提出時には「引当金を計上しない=将来の費用を無視した利益」と見なされ、信用力に影響することがあります。特に賞与引当金と退職給付引当金は、計上の有無で利益が大きく変わるため、融資審査のタイミングでは注意が必要です。
会計上計上される主な引当金と、税務上の損金算入の可否を一覧表にまとめました。税務上損金算入が認められるのは貸倒引当金のみで、それ以外はすべて損金不算入です。
| 引当金の種類 | 分類 | 税務上の損金 | 損金算入の時期 | 別表調整 |
|---|---|---|---|---|
| 貸倒引当金 | 評価性 | ○ 損金可(中小法人等) | 繰入時(限度額まで) | 別表十一(一の二) |
| 賞与引当金 | 負債性 | × 損金不算入 | 実際支給時に損金 | 別表四・五(一) |
| 退職給付引当金 | 負債性 | × 損金不算入 | 実際支給時 or 掛金拠出時 | 別表四・五(一) |
| 修繕引当金 | 負債性 | × 損金不算入 | 実際修繕時に損金 | 別表四・五(一) |
| 製品保証引当金 | 負債性 | × 損金不算入 | 実際保証費用発生時 | 別表四・五(一) |
| 役員退職慰労引当金 | 負債性 | × 損金不算入 | 株主総会決議+支給時 | 別表四・五(一) |
| ポイント引当金 | 負債性 | × 原則損金不算入 | ポイント使用時 | 別表四・五(一) |
| 投資損失引当金 | 評価性 | × 損金不算入 | 投資の実質的な処分時 | 別表四・五(一) |
※ 返品調整引当金は平成30年度税制改正で原則廃止(経過措置は令和12年3月31日開始事業年度まで)。
💡 実務のポイント
年間100社以上の決算を担当してきた経験上、中小企業で最も計上頻度が高い引当金は賞与引当金と貸倒引当金です。退職給付引当金は中退共(中小企業退職金共済)に加入している場合、掛金の拠出時に費用処理するため引当金を計上しないケースが大半です。修繕引当金や製品保証引当金を計上している中小企業はかなり少数派です。
引当金を計上した場合に、税務上の損金として認められるかどうかを5段階で判定します。結論から言えば、損金になるのは貸倒引当金のみ、かつ法人の規模要件を満たす場合に限られます。
| 判定ステップ | 確認項目 | Yes の場合 | No の場合 |
|---|---|---|---|
| STEP1 | その引当金は「貸倒引当金」ですか? | → STEP2へ | → 損金不算入(別表四で加算) |
| STEP2 | 資本金1億円以下の中小法人等に該当しますか? | → STEP3へ | → 個別評価のみ可(STEP4へ) |
| STEP3 | 資本金5億円以上の大法人の100%子会社ですか? | → 一括評価の損金算入は不可 | → 一括評価・個別評価とも可 |
| STEP4 | 損金経理により繰入処理をしましたか? | → STEP5へ | → 損金不算入 |
| STEP5 | 確定申告書に明細書(別表十一)を添付しましたか? | → 繰入限度額まで損金算入OK | → 損金不算入 |
⚠️ 注意
適用除外事業者(過去3年間の平均所得が15億円超)に該当する場合は、中小法人であっても法定繰入率の適用ができません。実績繰入率での計算が必要となりますので、自社が適用除外に該当しないか確認してください。
法人税法第52条の規定により、貸倒引当金の損金算入が認められる法人は限定されています。
| 区分 | 一括評価 | 個別評価 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 資本金1億円以下の普通法人 | ○ | ○ | 大法人の100%子会社は除外 |
| 公益法人等・協同組合等 | ○ | ○ | — |
| 銀行・保険会社等の金融機関 | ○ | ○ | 特定の金銭債権のみ |
| 資本金1億円超の一般事業法人 | × | ○ | 個別評価のみ可 |
貸倒引当金を税務上の損金に算入するには、以下の3つの要件をすべて満たす必要があります。
要件①:損金経理
確定した決算で、貸倒引当金繰入額を費用として経理処理していること。法人税法第2条第25号に規定する「損金経理」が必要です。
要件②:別表の添付
確定申告書に別表十一(一の二)「一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の損金算入に関する明細書」を添付していること。
要件③:繰入限度額の範囲内
繰入額が法定の限度額以内であること。限度額を超える部分は損金不算入となり、別表四で加算調整が必要です。
💡 実務のポイント
税務調査で最もよく指摘されるのが、別表十一の添付漏れです。決算書で貸倒引当金を計上していても、別表を添付し忘れると全額が損金不算入になります。申告書提出前のチェックリストに「別表十一の添付」を必ず入れてください。
一括評価とは、回収期限到来前の正常な債権について、まとめて一定の繰入率で貸倒引当金を計算する方法です。計算方法には「実績繰入率」と「法定繰入率」の2つがあり、中小法人は有利な方を選択できます。
過去3年間の貸倒損失の実績に基づいて繰入率を算定し、期末の債権残高に乗じて計算します。
📐 実績繰入率の計算式
繰入限度額 = 期末一括評価金銭債権の帳簿価額 × 貸倒実績率
貸倒実績率 =(各事業年度の貸倒損失額+繰入額−戻入額の合計)÷(各事業年度終了時の一括評価金銭債権の帳簿価額の合計)
※ 過去3年以内に開始した各事業年度の数値を使用。小数点以下4位未満切り上げ。
資本金1億円以下の中小法人等は、業種ごとに定められた法定繰入率で簡便的に計算できます。
| 業種 | 法定繰入率 | 含まれる事業の例 |
|---|---|---|
| 卸売業・小売業(飲食店業等を含む) | 10/1,000 | 食品卸、飲食店、物販業 |
| 製造業(電気業・ガス業・水道業等を含む) | 8/1,000 | 食品製造、機械製造、建設業 |
| 金融業・保険業 | 3/1,000 | 貸金業、保険代理店 |
| 割賦販売小売業等 | 13/1,000 | 割賦販売を行う小売業 |
| その他の事業(サービス業等) | 6/1,000 | IT企業、コンサルティング、不動産業 |
📐 法定繰入率の計算式
繰入限度額 =(期末一括評価金銭債権の帳簿価額 − 実質的に債権とみられない金額)× 法定繰入率
※「実質的に債権とみられない金額」とは、同一の取引先に対する買掛金等で相殺可能な金額のこと。
参考: 国税庁「No.5501 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定」
AYUSAWA PARTNERS
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鮎澤パートナーズに相談する中小法人は実績繰入率と法定繰入率のうち、繰入限度額が大きい方を選択できます。製造業を営む中小企業(資本金3,000万円)のケースで比較してみましょう。
📐 シミュレーション前提条件
| 計算項目 | 実績繰入率 | 法定繰入率 |
|---|---|---|
| 繰入率 | 90万÷1.4億 = 0.0065(切上) | 8/1,000 = 0.008 |
| 計算基礎 | 5,000万円 | 5,000万−500万 = 4,500万円 |
| 繰入限度額 | 325,000円 | 360,000円 |
| 差額(税効果 約34%) | 法定繰入率の方が35,000円多い → 税負担 約11,900円の軽減 | |
この例では法定繰入率の方が有利です。ただし、過去に多額の貸倒損失が発生している企業では、実績繰入率の方が大きくなるケースもあります。毎期両方を計算して、有利な方を選択することが重要です。
💡 実務のポイント
現場でよく見かけるのが、法定繰入率だけで計算して済ませているケースです。貸倒れがほとんど発生しない業種では法定繰入率の方が有利なことが多いのですが、不動産賃貸業で滞納が頻発している場合などは実績繰入率の方が大きくなることがあります。両方計算する手間を惜しまないことが節税の基本です。
個別評価は、回収の見込みが低い特定の債権について、個別に繰入限度額を計算する方法です。一括評価とは異なり、資本金の制限なく全ての法人が適用できます。
| 対象となる事由 | 繰入限度額 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 更生計画認可・再生計画認可・特別清算の協定認可等 | 5年以内に弁済される金額を除いた残額 | 法令96①一 |
| 債務超過の状態が相当期間継続し、事業好転の見通しがない | 取立等の見込みがない金額 | 法令96①二 |
| 更生手続開始の申立て・破産手続開始の申立て等 | 債権額から担保等を控除した残額の50% | 法令96①三 |
| 外国政府等による金融機関への支払の長期棚上げ | 債権額から担保等を控除した残額の50% | 法令96①四 |
⚠️ 注意
個別評価の貸倒引当金は、該当する事由が発生した事業年度に計上しなければなりません。「翌期にまとめて計上しよう」と先延ばしにすると、税務調査で損金算入が否認される可能性があります。取引先の破産情報を経理部門が把握したら、速やかに検討を開始してください。
賞与引当金は、翌期に支給する賞与のうち、当期の労務提供に対応する部分を見積り計上します。たとえば、6月に支給する夏季賞与の対象期間が12月〜5月の場合、3月決算法人であれば12月〜3月の4ヶ月分を当期の費用として見積り計上します。
賞与引当金の繰入額は税務上、損金不算入です。ただし、税法上の「未払賞与」(法人税法施行令72条の3)の要件を満たせば、実際の支給前でも損金算入が認められます。
| 区分 | 税務上の扱い | 損金算入の要件 |
|---|---|---|
| 賞与引当金繰入額 | 損金不算入 | — |
| 未払賞与(決算賞与) | 損金算入可 | ①期末までに個別通知 ②翌期首から1ヶ月以内に支給 ③損金経理 |
💡 実務のポイント
決算賞与で損金算入を狙う場合、「各人別に支給額を通知」していることが要件です。全体の総額だけを決定して個別通知をしていないと、税務調査で否認されます。通知の証拠として、各従業員への書面またはメール通知を保存しておくことが重要です。
賞与引当金を計上した場合に、会計上の費用と税務上の損金がどのようにズレるかを3年間追跡します。
📐 シミュレーション前提条件
📢 令和8年度改正:防衛特別法人税の創設
令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から、法人税額に対して4%の防衛特別法人税が課されます。ただし課税標準の計算上、基準法人税額から年500万円が控除されるため、法人税額がおおむね500万円以下の中小企業には実質的な負担は生じません。控除を超える法人では、本記事に記載の実効税率が約1%上昇します。
| 時期 | 会計上の費用 | 税務上の損金 | ズレ(税務調整) |
|---|---|---|---|
| 1年目3月(決算) | 333万円(繰入) | 0円 | +333万円(加算・留保) |
| 2年目6月(支給) | 167万円(残額費用化) | 500万円 | — |
| 2年目3月(決算) | 333万円(繰入) | 0円 | +333万円(加算・留保) |
| 2年目 別表四合計 | — | — | −333万円(減算・留保)+333万円(加算)= 差引0 |
初年度は賞与引当金の繰入額333万円が損金不算入となるため、税務上の利益は会計上より333万円多くなり、約113万円の追加税負担が発生します。しかし2年目以降は、前期の引当金戻入(減算)と当期の繰入(加算)が相殺されるため、税務上の影響はほぼなくなります。
🧮 税効果会計の処理
賞与引当金の会計・税務のズレは「一時差異」に該当します。繰入時に「繰延税金資産」を計上し、実際の支給時に取り崩します。繰延税金資産の回収可能性が認められる場合、BS上は「繰延税金資産 = 賞与引当金 × 実効税率」として計上します。中小企業で税効果会計を適用していない場合は、この処理は不要です。
退職給付引当金は、将来従業員に支給する退職金に備えて、勤務期間に応じて毎期費用を見積り計上するものです。会計上は企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に基づいて計上が求められます。
退職給付引当金の繰入額は、税務上全額損金不算入です。退職金が損金に算入されるタイミングは、次のとおりです。
| 退職金の形態 | 損金算入時期 | 留意点 |
|---|---|---|
| 自社積立(退職一時金) | 実際に退職金を支給した事業年度 | 損金経理が必要 |
| 中退共(中小企業退職金共済) | 掛金を拠出した事業年度 | 掛金=損金。引当金は不要 |
| 確定拠出年金(DC) | 掛金を拠出した事業年度 | 掛金=損金。引当金は不要 |
| 確定給付年金(DB) | 掛金を拠出した事業年度 | 数理計算上の差異は別表調整 |
📊 公認会計士の視点
退職給付引当金の会計と税務のズレは、金額が大きくなりやすいため注意が必要です。従業員50人・平均勤続10年の企業で退職給付債務が1億円を超えることも珍しくありません。税効果会計を適用している場合、繰延税金資産の金額もそれだけ大きくなるため、回収可能性の判断は慎重に行う必要があります。
中小企業の多くは、中退共や確定拠出年金を利用することで、退職給付引当金の計上を回避しています。掛金を拠出した時点で損金算入されるため、会計上も税務上も処理がシンプルになります。
退職金制度の設計について詳しくは「役員報酬の基礎知識」も参考になります。なお、会社設立時の退職金制度の選び方は「会社設立の流れ」でも触れています。
引当金を会計上計上している場合に必要な別表調整を、引当金の種類ごとにまとめました。
| 引当金 | 繰入時(別表四) | 取崩時(別表四) | 別表五(一) |
|---|---|---|---|
| 貸倒引当金(限度超過額) | 加算・留保 | 減算・留保 | 繰入超過額を記載 |
| 賞与引当金 | 加算・留保 | 減算・留保 | 賞与引当金として管理 |
| 退職給付引当金 | 加算・留保 | 減算・留保 | 退職給付引当金として管理 |
| 修繕引当金 | 加算・留保 | 減算・留保 | 修繕引当金として管理 |
| 役員退職慰労引当金 | 加算・留保 | 減算・留保 | 役員退職慰労引当金として管理 |
💡 実務のポイント
別表調整のパターンは「繰入時=加算・留保、取崩時=減算・留保」で全て共通です。初めて引当金の別表調整をする場合、このパターンを覚えておけば大きく間違えることはありません。別表五(一)では、引当金ごとに残高を管理し、翌期に繰越します。
決算申告の全体の流れについては「法人決算の流れ」で詳しく解説しています。
税務上損金にならないなら、会計上も計上しなくてよいのでは?という疑問を持つ経営者は多いです。判断基準を整理します。
| 状況 | 引当金の計上 | 理由 |
|---|---|---|
| 上場準備中(IPO) | 必須 | 会計基準準拠が求められるため |
| 金融機関からの融資が重要 | 推奨 | 引当金を計上しない利益は過大評価と見なされる |
| 会計監査を受けている | 必須 | 監査で未計上の指摘を受ける |
| 税務申告のみで決算書は内部利用 | 任意 | 法人税基準での処理が一般的 |
| M&A・事業承継を検討中 | 推奨 | 買主側のDD(デューデリジェンス)で調整される |
法人成りのタイミングでの会計方針の選択については「法人成りのタイミング」でも解説しています。
前期末の貸倒引当金を全額戻し入れてから、当期末の金額を新たに繰り入れます。
仕訳例:期首の戻入
(借方)貸倒引当金 360,000 /(貸方)貸倒引当金戻入 360,000
仕訳例:期末の繰入
(借方)貸倒引当金繰入 400,000 /(貸方)貸倒引当金 400,000
仕訳例:期末の繰入(3月決算、夏季賞与の当期対応分)
(借方)賞与引当金繰入 3,330,000 /(貸方)賞与引当金 3,330,000
仕訳例:翌期6月の支給
(借方)賞与引当金 3,330,000 /(貸方)普通預金 5,000,000
(借方)賞与 1,670,000
仕訳例:退職給付費用の計上
(借方)退職給付費用 2,000,000 /(貸方)退職給付引当金 2,000,000
仕訳例:期末の繰入
(借方)修繕引当金繰入 1,000,000 /(貸方)修繕引当金 1,000,000
仕訳例:修繕実施時の取崩
(借方)修繕引当金 1,000,000 /(貸方)普通預金 1,200,000
(借方)修繕費 200,000
引当金は見積りに基づく計上のため、税務調査では特に注目される項目です。指摘されやすいポイントを整理します。
| チェックポイント | よくある問題 | 対策 |
|---|---|---|
| ①別表十一の添付漏れ | 貸倒引当金の全額が否認される | 申告書チェックリストで確認 |
| ②繰入限度額超過 | 超過額が損金不算入で追徴課税 | 実績率・法定率の両方を計算 |
| ③業種の判定誤り | 法定繰入率の適用誤りで否認 | 主たる事業の判定基準を明確に |
| ④一括評価の対象外債権の混入 | 役員への貸付金等が含まれている | 対象債権の範囲を確認 |
| ⑤賞与引当金と未払賞与の混同 | 通知要件を満たさず損金不算入 | 個別通知の証拠を保存 |
💡 実務のポイント
この論点で実際に税務調査で指摘を受けたケースでは、「製造業」と「卸売業」の両方を営む会社で主たる事業の判定を誤り、法定繰入率が10/1,000(卸売業)ではなく8/1,000(製造業)が正しいと指摘されたケースがありました。複数の事業を営む場合は、売上高の比率で主たる事業を判定します。
税務調査全般の対策については「減価償却の基礎知識」の税務調査対応セクションも参考にしてください。
📋 この記事のポイント
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