公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
年間100社以上の法人決算・会社設立・税務調査対応を支援。
「セクハラとマタハラで措置義務はどう違う?」「パタハラも含めて一元管理したい」でお困りの経営者・人事担当者に向けて、3つのハラスメントの根拠法・定義・措置義務を完全ガイドします。この記事を読めば、総合ハラスメント防止体制を構築でき、2026年10月の就活セクハラ義務化にも対応できます。


「セクハラとマタハラで措置義務はどう違う?」「パタハラも含めて一元管理したい」でお困りの経営者・人事担当者に向けて、3つのハラスメントの根拠法・定義・措置義務を完全ガイドします。この記事を読めば、総合ハラスメント防止体制を構築でき、2026年10月の就活セクハラ義務化にも対応できます。
🏆 結論:均等法・育介法で既に全事業主に義務化、2026年10月からは就活セクハラも対象
セクシャルハラスメントは男女雇用機会均等法11条、マタニティハラスメント(妊娠・出産等に関するハラスメント)は均等法11条の3、パタニティハラスメント(育児休業等に関するハラスメント)は育児・介護休業法25条で、全事業主に防止措置が義務化されています。措置義務の枠組みはパワハラ防止法と同じ4本柱(方針明確化・相談体制・事後対応・プライバシー保護等)で、一元的な総合ハラスメント防止体制の構築が効率的です。2026年10月1日からは改正均等法により、求職者等への就活セクハラ防止措置も義務化されます。違反には指導・勧告・企業名公表のリスクがあり、判例では数百万円〜数千万円の損害賠償が命じられるケースもあります。
職場における主要ハラスメントは、根拠法と施行時期が異なります。まず全体像を表で整理します。
| ハラスメント | 根拠法 | 義務化時期 | 対象 |
|---|---|---|---|
| セクシャルハラスメント(セクハラ) | 均等法11条 | 1999年〜措置努力義務/2007年〜措置義務 | 全事業主(男女とも被害者になり得る) |
| マタニティハラスメント(マタハラ) | 均等法11条の3 | 2017年1月〜 | 全事業主(妊娠・出産した女性労働者) |
| パタニティハラスメント(パタハラ) | 育介法25条 | 2017年1月〜 | 全事業主(育児・介護休業等を取得した労働者) |
| パワーハラスメント(パワハラ) | 労働施策総合推進法30条の2 | 2020年6月大企業/2022年4月中小企業 | 全事業主 |
| 就活セクハラ(新設) | 改正均等法13条 | 2026年10月1日〜(施行予定) | 全事業主(求職者・就活生・インターン生) |
| カスハラ(新設) | 改正労働施策総合推進法33条 | 2026年10月1日〜(施行予定) | 全事業主(顧客等からの労働者) |
既に全ハラスメントについて措置義務が課されているか、2026年10月1日の施行を控えています。どれか1つだけ対応するのではなく、一元的な総合ハラスメント防止体制を構築することが最も効率的です。
セクハラは男女雇用機会均等法11条で定義されており、以下の2類型に分類されます。
| 類型 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 対価型セクハラ | 性的言動への拒否・抵抗によって解雇・降格・減給等の不利益を受ける | 上司が部下に性的関係を要求し拒否されたため降格させた |
| 環境型セクハラ | 性的言動により就業環境が不快となり能力発揮に悪影響が出る | 卑猥な画像を職場に掲示、身体的特徴の揶揄、継続的な性的発言 |
セクハラは男女にかかわらず被害者・加害者になり得ます。2014年の指針改正で、同性間のセクハラや性的指向・性自認に関するセクハラ(SOGIハラ)も明確に対象とされています。
💡 実務のポイント
「男性→男性の発言は軽いスキンシップだからセクハラには該当しない」と考えるのは誤りです。2014年以降、同性間セクハラも明確に対象で、性的指向・性自認への言及(LGBTQへの揶揄等)もSOGIハラとしてセクハラに該当します。管理職研修では「同性同士でも・冗談でも・親しい関係でもセクハラになる」という基本原則を確実に伝えることが重要です。
マタハラは均等法11条の3で、妊娠・出産・育児休業等に関する制度利用・状態を理由とする嫌がらせを規制します。
| 類型 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 制度等の利用への嫌がらせ型 | 妊婦健診・産休・育休・短時間勤務等の制度利用を阻害 | 「産休なんて取るなら辞めろ」と圧力をかける/制度利用者を冷遇する発言 |
| 状態への嫌がらせ型 | 妊娠・出産等の状態そのものを理由とする嫌がらせ | 「妊娠したせいで仕事が回らない」等の発言/妊婦への業務軽減を拒否 |
パタハラは育介法25条で、育児休業・介護休業等に関する制度利用を理由とする嫌がらせを規制します。被害者は男性労働者に限定されず、育児介護関連制度を利用する全労働者が対象です。
⚠️ 政府の男性育休取得率目標との関係
政府は男性育休取得率を2025年50%、2030年85%とする目標を掲げています。この目標達成にはパタハラ根絶が不可欠であり、行政は違反事例を重点的に指導する傾向が強まっています。管理職が「男性育休はちょっとねえ」といった発言をするだけで、パタハラに該当する可能性があります。
セクハラ・マタハラ・パタハラ・パワハラの事業主措置義務は、枠組みが統一されており、以下の4本柱で構成されます。
| 措置 | 具体的実装 |
|---|---|
| ①方針の明確化と周知・啓発 | 就業規則へのハラスメント禁止条項、管理職・全社員研修、啓発ポスター掲示 |
| ②相談体制の整備 | 相談窓口の設置(内部・外部併用推奨)、担当者研修、マニュアル整備 |
| ③事後の迅速・適切な対応 | 事実確認、被害者配慮措置、行為者への措置(懲戒処分・配置転換)、再発防止 |
| ④併せて講ずべき措置 | プライバシー保護、不利益取扱いの禁止の周知 |
マタハラ・パタハラでは、上記4本柱に加えて以下の措置も求められます。
AYUSAWA PARTNERS
総合ハラスメント防止体制の構築は鮎澤パートナーズへ
初回相談無料。社会保険労務士が就業規則改定・相談窓口設計・研修実施まで一括支援。4種のハラスメントを一元的に管理する体制を構築します。
鮎澤パートナーズに相談する2025年6月11日公布の改正均等法により、2026年10月1日から求職者等への就活セクハラ防止措置が義務化されます。
改正均等法13条(就活セクハラの定義)
事業主は、求職者等の求職活動等において行われる当該事業主が雇用する労働者による性的な言動により当該求職者等の求職活動等が阻害されることのないよう、当該求職者等からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
💡 実務のポイント
就活セクハラは「OB・OG訪問」「カジュアル面談」等のインフォーマルな場で発生しやすい特徴があります。企業として、①OB・OG訪問を企業公認制度として管理、②社外での1対1の対応を禁止、③求職者からの相談窓口を社外・匿名で受け付ける体制を整備する必要があります。2026年10月施行までに体制構築が必要です。
セクハラ・マタハラ・パタハラ・パワハラ・カスハラを別々に相談窓口を作ると労働者が混乱し、利用率が下がります。一元的な総合窓口の構築が実務のベストプラクティスです。
(ハラスメントの禁止)
第◯条 従業員は、職場において以下のハラスメント行為を行ってはならない。
(1)セクシャルハラスメント(性的言動による就業環境の阻害)
(2)マタニティハラスメント(妊娠・出産等に関する制度利用・状態を理由とする嫌がらせ)
(3)パタニティハラスメント(育児・介護休業等の制度利用を理由とする嫌がらせ)
(4)パワーハラスメント(優越的関係を背景とする就業環境の阻害)
(5)カスタマーハラスメント対応における労働者保護への妨害行為
2 前項に違反した従業員に対しては、就業規則第◯条(懲戒処分)の規定により懲戒処分を行う。
(相談窓口)
第◯条 会社は、全ハラスメント(セクハラ・マタハラ・パタハラ・パワハラ・カスハラ・就活セクハラ)に関する相談に一元的に応じるため、社内相談窓口および外部相談窓口を設置する。
2 会社は、相談者および事実関係確認に協力した者のプライバシーを保護し、相談または協力を理由とする不利益取扱いを行わない。
年1回以上の管理職向け研修で、全種類のハラスメントを一元的に扱います。研修教材は厚生労働省「あかるい職場応援団」の無料資料が活用できます。
| セクション | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| ①法令概観 | 20分 | 均等法・育介法・パワハラ防止法の概要、2026年改正動向 |
| ②セクハラ対応 | 20分 | 対価型・環境型の具体例、SOGIハラ、男女の被害者 |
| ③マタハラ・パタハラ対応 | 20分 | 妊娠出産育児介護の制度利用を阻害しない配慮、業務体制整備 |
| ④パワハラ対応 | 20分 | 6類型、適正指導との境界、具体事例でのロールプレイ |
| ⑤カスハラ・就活セクハラ対応 | 15分 | 2026年10月施行の新義務、求職者対応 |
| ⑥相談受付と対応フロー | 20分 | 相談窓口の利用方法、管理職としての初期対応 |
| ⑦質疑応答 | 5分 | 事例相談等 |
ハラスメント防止措置義務違反のリスクは以下のとおりです。
📋 この記事のポイント
✅ 次のアクション
セクハラ・マタハラ・パタハラの防止措置は、企業の人事労務管理の基盤です。2026年10月の就活セクハラ義務化を控え、体制整備を総合的に見直す好機となります。就業規則改定・相談窓口設計・管理職研修までお困りの際は、鮎澤パートナーズへご相談ください。社会保険労務士・税理士・公認会計士・行政書士が4士業のワンストップ体制で、総合ハラスメント防止体制の構築を包括的に支援いたします。
AYUSAWA PARTNERS
総合ハラスメント防止体制の構築は鮎澤パートナーズへ
初回相談無料。5種のハラスメント一元対応、就業規則改定、相談窓口受託、管理職研修まで4士業のワンストップ体制でサポートします。
鮎澤パートナーズに相談する