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建設業・製造業・解体業・リサイクル業での産業廃棄物取扱をお考えの法人経営者に向けて、産業廃棄物収集運搬業許可の取得要件・申請手続き・排出事業者責任・フロン排出抑制法の届出までを行政書士が完全ガイドします。この記事を読めば、許可取得から排出事業者としてのコンプライアンス体制まで理解できます。


建設業・製造業・解体業・リサイクル業での産業廃棄物取扱をお考えの法人経営者に向けて、産業廃棄物収集運搬業許可の取得要件・申請手続き・排出事業者責任・フロン排出抑制法の届出までを行政書士が完全ガイドします。この記事を読めば、許可取得から排出事業者としてのコンプライアンス体制まで理解できます。
🏆 結論:許可取得の5要件を満たしJWセンター講習を受講、取得後はマニフェスト運用が必須
産業廃棄物収集運搬業許可は、(1)講習会修了、(2)経理的基礎、(3)施設基準、(4)欠格事由不該当、(5)申請書類の5要件を満たすことで取得できます。新規申請の手数料は81,000円(都道府県ごと)、審査期間は60〜90日。取得後はマニフェスト交付・5年間保存義務と、業務用エアコンを扱う場合はフロン排出抑制法の届出・算定漏えい量報告義務が課されます。排出事業者責任は処理業者委託後も消えず、不法投棄時の撤去命令対象になり得ます。
産業廃棄物収集運搬業許可とは、廃棄物処理法第14条第1項に基づき、他人から委託を受けて産業廃棄物を収集・運搬する事業を行うために、都道府県知事または政令市長から受ける許可のことです。無許可で産廃収集運搬を業として行うと、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(法人は3億円以下)が科されます。e-Govの廃棄物処理法に詳細が規定されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠法令 | 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法) |
| 許可権者 | 都道府県知事または政令指定都市市長 |
| 手数料(新規) | 81,000円(都道府県ごと) |
| 手数料(更新) | 73,000円(都道府県ごと) |
| 有効期間 | 5年間(優良産廃処理業者認定の場合7年) |
| 審査期間 | 60〜90日(都道府県により変動) |
| 罰則(無許可営業) | 5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(法人は3億円) |
💡 都道府県ごとに別申請が必要
古物商許可は2020年改正で都道府県単位の個別申請が不要になりましたが、産廃収集運搬業は今でも積込みを行う都道府県と荷下ろしを行う都道府県の両方で許可が必要です。たとえば東京都内で積んで神奈川県で下ろす場合、東京都と神奈川県の両方の許可が必要で、申請手数料も別々に発生します。全国展開する業者では10〜30の自治体への申請が必要になるケースがあり、1,000万円規模の初期投資が発生します。
産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、廃棄物処理法施行令第2条で定める20種類を指します。事業活動由来であっても、これら20種類に該当しないものは「事業系一般廃棄物」として市町村長の許可が必要になるため、取扱品目の整理が重要です。
| № | 種類 | 主な発生源 |
|---|---|---|
| ① | 燃え殻 | 焼却残灰・炭化物 |
| ② | 汚泥 | 工場排水処理・洗浄排水・建設汚泥 |
| ③ | 廃油 | 鉱物性油・動植物性油・潤滑油 |
| ④ | 廃酸 | 酸性洗浄液・蓄電池廃液 |
| ⑤ | 廃アルカリ | アルカリ洗浄液 |
| ⑥ | 廃プラスチック類 | 廃ビニール・発泡スチロール・廃タイヤ |
| ⑦ | 紙くず | 特定6業種由来の紙類 |
| ⑧ | 木くず | 建設・木材・家具製造業由来 |
| ⑨ | 繊維くず | 建設・繊維工業由来 |
| ⑩ | 動植物性残渣 | 食品製造業由来の動植物廃材 |
| ⑪ | 動物系固形不要物 | と畜場由来 |
| ⑫ | ゴムくず | 天然ゴム製品 |
| ⑬ | 金属くず | 鉄筋・金属片・切屑 |
| ⑭ | ガラス・コンクリート・陶磁器くず | 建設廃棄物・製造業 |
| ⑮ | 鉱さい | 製鉄所・鋳物工場 |
| ⑯ | がれき類 | 建設解体廃材・コンクリート塊 |
| ⑰ | 動物のふん尿 | 畜産農業由来 |
| ⑱ | 動物の死体 | 畜産農業由来 |
| ⑲ | ばいじん | 集じん設備で捕集 |
| ⑳ | 上記を処分するために処理したもの | 中間処理後の残渣 |
爆発性・毒性・感染性等があり人体・環境に有害なおそれがある産業廃棄物は「特別管理産業廃棄物」として、別途の許可が必要です。PCB廃棄物・廃石綿(アスベスト)・感染性廃棄物・廃水銀などが該当し、取扱いには特別管理産業廃棄物管理責任者の設置が必須です。
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するには、以下の5要件を全て満たす必要があります。1つでも欠けると申請は受理されません。
公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する「産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を受講し、修了試験に合格することが必要です。法人申請では役員または事業場代表者の受講が必要で、個人申請では本人または事業場代表者が対象です。
| 課程 | 対象 | 受講料 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 収集運搬課程(新規) | 新規許可取得者 | 30,400円 | 2日 |
| 収集運搬課程(更新) | 5年ごとの更新者 | 20,300円 | 1日 |
| 特管収集運搬課程 | 特管産廃取扱者 | 45,600円 | 3日 |
| 処分課程+収集運搬 | 両方取得者 | 46,000円 | 3日 |
開催形式はオンライン形式(動画視聴+会場試験)と対面形式(会場講義+試験)の2種類があり、地域を問わず全国どこでも受講可能です。試験合格後、約2週間で修了証書が届きます。
産廃事業の継続性を示すため、経理的基礎を有することが要件です。具体的には、債務超過でないこと・直近3年の決算書で事業継続性が示されることが求められます。
| 確認書類 | 期間 | 判断基準 |
|---|---|---|
| 決算書(貸借対照表・損益計算書) | 直近3期分 | 債務超過でない・事業継続性がある |
| 納税証明書 | 直近1期 | 未納・滞納がない |
| 事業計画書・収支計画書 | 設立3年以内の場合 | 実現性のある見込み |
| 公認会計士・税理士の説明書 | 債務超過時 | 改善計画の妥当性 |
📊 公認会計士の視点
債務超過の場合でも、公認会計士・税理士の診断書と3〜5年の財務改善計画書を添付することで受理される場合があります。実務では、事業承継直後の建設業法人が債務超過状態で産廃許可を取得する際、改善計画書に「売上計画・原価圧縮・人件費最適化」の3軸で定量的な回復見通しを示し、かつ経理業務の月次クラウド化でガバナンス強化を説明したことで、取得に成功した事例があります。公認会計士監修の改善計画書は審査官への説得力が高まります。
収集運搬に使用する車両・機械・保管設備が基準を満たす必要があります。
廃棄物処理法第14条第5項により、以下の欠格事由に該当する個人・法人は許可を受けられません。法人の場合、役員・監査役・株主(5%以上の議決権を有する者)全員が対象です。
| 欠格事由 | 内容 |
|---|---|
| 成年被後見人・被保佐人 | 心身の故障により事業遂行不可 |
| 破産者で復権未了 | 破産手続開始決定後、復権を得るまで |
| 拘禁刑以上の刑罰5年以内 | 執行終了または執行免除の日から5年 |
| 特定法令違反の罰金刑5年以内 | 廃棄物処理法・浄化槽法・大気汚染防止法等 |
| 産廃許可取消後5年以内 | 全国どの都道府県での取消も対象 |
| 暴力団員・脱退後5年以内 | 現役または脱退後5年以内 |
| 暴力団員の関与法人 | 暴力団員が事業を支配する法人 |
許可申請書と添付書類を都道府県に提出します。法人・個人で書類内容が異なり、法人は登記事項証明書・定款・役員書類が追加で必要です。
| 書類 | 取得先 | 費用/期間 |
|---|---|---|
| 許可申請書 | 都道府県HP | 無料 |
| 事業計画書 | 自作 | 自作 |
| 法人の登記事項証明書 | 法務局 | 600円/通 |
| 定款の写し(原本証明付) | 自社保管 | 無料 |
| 役員等の住民票・身分証明書 | 役所 | 300円/通×人数 |
| 役員等の誓約書 | 自作 | 無料 |
| 株主・出資者の名簿 | 自作 | 無料 |
| JWセンター講習会修了証 | JWセンター | 30,400円 |
| 決算書(直近3期) | 自社保管 | 無料 |
| 納税証明書(国税・地方税) | 税務署・都税事務所 | 400円/通 |
| 運搬車両の車検証・写真 | 自社保管 | 無料 |
| 事業場の位置図・平面図 | 自作 | 無料 |
| 事業場の賃貸借契約書等 | 契約書類 | 無料 |
🧮 全体のタイムライン
JWセンター講習申込みから許可取得まで、標準的には5〜7か月を要します。講習会は月1回程度の開催で、申込みから試験・修了証受取までに2〜3か月、その後の申請準備に1〜2か月、審査期間60〜90日を合計すると半年仕事となります。
まずJWセンターの講習会申込みを行います(Web申込み、顔写真必須)。申込期限は各講習日の約3〜4週間前で、定員があるため早めの申込みが必要です。オンライン形式は受講料約30,400円、対面形式も同額です。試験の合格率は約90%と高めですが、試験不合格の場合は再受験料(7,000〜10,000円)が必要です。
運搬車両を購入・リース契約し、飛散防止措置(シート・コンテナ)を整備します。車両は産廃用に専用化する必要はなく、一般貨物車でも可能ですが、廃棄物の性状に応じた装備が求められます。事業場は自宅兼用でも可能ですが、使用承諾書が必要です。
書類作成と並行して、申請先の都道府県環境部局に事前相談します。事前相談は必須ではありませんが、各自治体で独自の運用ルールがあるため、書類不備を防ぐために強く推奨されます。
申請書類一式を都道府県環境部局に提出し、手数料81,000円を納付します。複数都道府県に申請する場合は各都道府県に同時提出することが可能で、審査を並行進行できます。
書類審査の後、一部自治体では現地調査(運搬車両・事業場の確認)が行われます。許可証交付後、産廃収集運搬業を開始できます。
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産業廃棄物処理業に強い税理士へ産業廃棄物は排出事業者に処理責任があり、収集運搬業者・処分業者に委託しても責任は消えません。これが「排出事業者責任」の基本原則で、環境省も徹底を呼びかけています。
| 義務 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| ①処理責任 | 自社で処理or許可業者に委託 | 法第3条・第11条 |
| ②委託基準の遵守 | 書面契約・許可業者への委託・適正な対価 | 法第12条第6項 |
| ③マニフェスト交付 | 産廃管理票の発行・受取・保存 | 法第12条の3 |
| ④最終処分確認 | 処理終了まで適正処理の確認 | 法第12条第7項 |
| ⑤マニフェスト5年保存 | B2票・D票・E票を5年間保存 | 法第12条の3、規則第8条の26 |
⚠️ 不法投棄時の撤去命令リスク
委託した処理業者が不法投棄した場合、排出事業者が撤去命令の対象となることがあります。適正対価の負担・マニフェスト運用・委託契約の締結等、排出事業者としての責任を果たしていない場合、排出事業者自身が撤去責任を負うリスクがあります。環境省の排出事業者責任の徹底についてでは、不適正処理を行う業者に委託していたことが判明した場合、社名公表・コンプライアンス評価低下のリスクが指摘されています。
マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、排出事業者が産廃の適正処理を確認するための制度です。紙マニフェスト(7枚複写)と電子マニフェスト(JWNET)の2種類があります。
| 項目 | 紙マニフェスト | 電子マニフェスト |
|---|---|---|
| 発行コスト | 用紙代、事務コスト大 | 年額利用料+1件20円〜 |
| 報告義務 | 年1回の実績報告必須 | 自動集計・報告不要 |
| 保存期間 | 5年(紙で保管) | 5年(JWNET上) |
| 改ざん防止 | 複写式 | タイムスタンプ |
| 導入難易度 | 低 | 中(システム設定) |
| 対象 | 全事業者 | 電子マニフェスト義務対象あり |
特別管理産業廃棄物を年50トン以上排出する事業場は、電子マニフェストの使用が義務付けられています(平成31年4月改正)。それ以外でも、複数事業所を持つ排出事業者は電子マニフェストが事務コスト削減に有効です。
産廃事業者が解体・移設・廃棄物収集を行う際、業務用エアコン・冷蔵冷凍機器(第一種特定製品)が含まれる場合、フロン排出抑制法の対象となり、別途の管理義務・届出義務が発生します。令和2年4月1日から改正法が全面施行されています。
家庭用の空調機器・冷蔵庫は家電リサイクル法、自動車のカーエアコンは自動車リサイクル法の対象で、フロン排出抑制法の第一種特定製品ではありません。
| 義務 | 内容 | 頻度 |
|---|---|---|
| 簡易点検 | 全機器対象、外観目視 | 3か月に1回 |
| 定期点検 | 一定出力以上の機器、有資格者による | 1〜3年に1回 |
| 点検整備記録簿の作成・保存 | 全機器対象 | 機器廃棄後3年保存 |
| 算定漏えい量報告 | 年1回(1,000トンCO2以上で必須) | 7月末までに前年度分 |
| 廃棄時の回収依頼書交付 | 第一種フロン類充塡回収業者に依頼 | 廃棄時 |
📢 フロン回収せずに機器廃棄した場合の罰則
第一種フロン類充塡回収業者に依頼せず、フロンを回収しないまま業務用エアコン・冷凍機器を廃棄すると、行政処分に加えて50万円以下の罰金が科されます。令和2年4月の改正で、廃棄時の回収確実化が強化され、解体工事元請業者による説明義務・書面交付義務が追加されました。産廃収集運搬業者も、フロン回収が未実施の機器を運搬すると共犯的な責任を問われる可能性があります。
産廃収集運搬業許可は都道府県ごとに運用が異なります。実務で特に差が大きい3都市の特徴を整理します。
| 都道府県 | 特徴・注意点 |
|---|---|
| 東京都 | 審査は厳格、事前相談ほぼ必須。車両台数・事業場の審査も厳しめ。審査期間60〜75日 |
| 大阪府 | 大阪市が政令市として別申請必要。手数料は別々に81,000円×2 |
| 愛知県 | 名古屋市が政令市、豊田市・岡崎市等も政令市扱い。愛知県内で最大5自治体への申請可能性 |
| 神奈川県 | 横浜市・川崎市・相模原市が政令市で別申請。県内でも最大4自治体 |
| 福岡県 | 福岡市・北九州市が政令市で別申請。審査期間やや短め(50〜70日) |
| 変更事項 | 期限 |
|---|---|
| 氏名・名称・住所・本店所在地 | 変更日から10日以内 |
| 役員変更・就任・退任 | 変更日から10日以内 |
| 事業場・運搬車両の変更 | 変更日から10日以内 |
| 取扱品目の追加 | 変更許可申請(事前) |
| 廃業・休業 | 10日以内 |
許可の有効期間は5年間で、期間満了日の3か月前から1か月前までに更新申請を行います。更新手数料は73,000円、更新用講習会の修了証(過去5年以内)が必要です。更新申請を怠ると許可は失効し、新規申請からやり直しとなります。
💡 優良産廃処理業者認定制度
通常の許可期間5年に対し、優良産廃処理業者認定を受けると7年に延長されます。認定基準は、遵法性・事業の透明性・環境配慮・電子マニフェスト・財務体質の5要素で、中小事業者にとっても手の届く基準です。排出事業者の委託先選定でも優良認定業者が優先される傾向があり、事業機会の拡大にもつながります。
| 項目 | 自分で申請 | 行政書士依頼 |
|---|---|---|
| 手数料 | 81,000円/都道府県 | 81,000円/都道府県 |
| 書類取得費 | 5,000〜10,000円 | 5,000〜10,000円 |
| 行政書士報酬 | - | 15〜30万円/都道府県 |
| 作業時間 | 50〜80時間 | 5〜10時間(情報提供のみ) |
| 自治体訪問回数 | 3〜6回 | 0〜1回 |
| 不備リスク | 高(自治体ごとの運用差) | 低 |
| 複数都道府県対応 | 困難 | 推奨 |
📋 この記事のポイント
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