【税理士が実務で比較】freee vs マネーフォワード vs 弥生 徹底比較|料金・機能・サポート

【税理士が実務で比較】freee vs マネーフォワード vs 弥生 徹底比較|料金・機能・サポート
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
年間100社以上の法人決算・会社設立・税務調査対応を支援。

freee vs マネーフォワード vs 弥生 徹底比較|料金・機能・サポート

クラウド会計ソフトの3強「freee」「マネーフォワード」「弥生」で迷っている方に向けて、税理士が実務で使った経験をもとに料金・機能・サポート・税理士連携を徹底比較します。この記事を読めば、自社に最適な1社を判断できます。

🏆 結論:3社の選び分け

freee=簿記知識ゼロでもOK。スマホ中心の記帳+確定申告〜法人申告までソフト内で完結したい人。マネーフォワード=簿記経験あり。給与・経費・勤怠のバックオフィスを一元管理したい人。弥生=コスト最重視。電話サポートが欲しい人。白色申告なら永年無料、法人向けも最大2年間無料と圧倒的コストメリット。ただし、最終的な判断は「顧問税理士がどのソフトに対応しているか」で決めるのが最も失敗しない選び方。

3社の基本情報と設計思想の違い【比較表】

freee・マネーフォワード・弥生は、会計ソフトとしての「基本機能」にほとんど差がありません。差が出るのは「設計思想」です。この違いが操作感や向いている人に直結します。

項目 freee会計 マネーフォワードクラウド 弥生(Next / 青色申告)
設計思想簿記の壁をなくす(独自UI)伝統的な会計を効率化シンプル&手厚いサポート
入力方式「収入・支出」型の質問形式「借方・貸方」の仕訳入力ガイド付き入力(複数方式)
運営会社フリー株式会社(東証グロース上場)株式会社マネーフォワード(東証プライム上場)弥生株式会社(KKR傘下)
業界シェアクラウド会計No.1(法人)クラウド会計No.2会計ソフト全体でNo.1(デスクトップ含む)
無料トライアル30日間1ヶ月間最大2年間無料(法人)/ 初年度無料(個人)

💡 税理士の本音:3社の使い心地の違い

税理士の立場から率直に言うと、マネーフォワードと弥生は「伝統的な仕訳形式」なので扱いやすいです。freeeは独自のUI設計のため、慣れるまで戸惑う税理士もいます。ただし、freeeの認定アドバイザー制度に登録している税理士であれば問題なく対応できます。freeeを使いたい場合は、事前に「freeeに対応していますか?」と顧問税理士に確認してください。

個人事業主向け料金プラン比較

ソフト名 プラン名 年額(税抜) 主な制限・特徴
freee会計スターター11,760円消費税申告書作成不可・レポート制限
スタンダード23,760円消費税申告可・レポート充実
プレミアム39,800円電話サポート・税務調査補償
MFクラウド確定申告パーソナルミニ10,800円消費税申告不可・請求書制限
パーソナル15,360円消費税申告可・経費精算含む
パーソナルプラス35,760円電話サポート付き
やよいの青色申告セルフプラン11,330円サポートなし(初年度無料あり)
ベーシックプラン18,975円チャット・メールサポート
トータルプラン33,000円電話サポート+業務相談

※料金は変動する場合があります。最新の料金は各社公式サイトでご確認ください。やよいの白色申告オンラインは永年無料のフリープランあり。

⚠️ 注意:消費税の課税事業者は最安プランに要注意

freeeの「スターター」とMFの「パーソナルミニ」は消費税申告書の作成に対応していません。インボイス制度の導入で課税事業者になった方は、必ず消費税申告に対応したプラン以上を選んでください。弥生はどのプランでも消費税申告に対応しています。

法人向け料金プラン比較

ソフト名 プラン名 年額(税抜) 主な特徴
freee会計ミニマム23,760円3名まで・決算書作成可
ベーシック47,760円経費精算・ワークフロー
プロフェッショナル477,600円内部統制・監査対応
MFクラウド会計ビジネス要問合せ部門管理・経費精算含む
ビジネスプラス要問合せ電話サポート・予算管理
弥生会計 Nextセルフプラン30,000円最大2年間無料・サポートなし
ベーシックプラン42,000円チャット・メール・電話サポート

※料金は変動する場合があります。最新の料金は各社公式サイトでご確認ください。

機能比較|決算・申告・帳簿の深掘り

基本的な帳簿作成機能は3社ともほぼ同等です。差が出るのは「決算書の先」にある申告機能、消費税の処理、部門管理などの発展的な機能です。

機能 freee MFクラウド 弥生
決算書作成
法人税申告書作成◎(freee申告で完結)△(別の申告ソフト必要)△(別の申告ソフト必要)
消費税申告書作成◎(スタンダード以上)◎(パーソナル以上)◎(全プラン)
e-Tax電子申告◎(ソフト内で完結)○(e-Taxサイトへ連携)○(e-Taxサイトへ連携)
部門管理◎(ベーシック以上)
銀行口座連携数制限なし制限なし(業界最多)制限なし
AI自動仕訳
次年度繰越◎(ワンクリック)◎(ワンクリック)◎(ワンクリック)

💡 実務のポイント:freeeの「申告まで完結」は大きなメリット

freeeは「freee申告」を追加契約すれば、決算書作成から法人税申告書の作成・電子申告までソフト内で完結します。マネーフォワードと弥生は決算書の作成まではできますが、法人税申告書の作成には別の申告ソフト(全力法人税、TKCなど)が必要です。税理士に申告を依頼する場合はこの差はあまり関係ありませんが、自分で法人税申告までやりたい場合はfreeeが有利です。

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サポート体制の比較

サポート内容 freee MFクラウド 弥生
チャット全プラン全プランベーシック以上
メール全プラン全プランベーシック以上
電話最上位プランのみ最上位プランのみベーシック以上(専門スタッフ対応)
画面共有サポートなしなし上位プランで対応
ヘルプ記事◎(充実)◎(充実)◎(充実)

電話サポートを重視するなら弥生が圧倒的に有利です。freeeとマネーフォワードは最上位プランでないと電話サポートが使えないため、「操作で困ったときにすぐ電話で聞きたい」という方には弥生をおすすめします。

税理士との連携のしやすさ

税理士との連携は、会計ソフト選びの最重要ポイントです。3社それぞれの連携方法を比較します。

連携項目 freee MFクラウド 弥生
税理士向け管理画面◎(freeeアドバイザー)◎(MFパートナー)◎(弥生PAP)
対応税理士数増加中(認定アドバイザー制度)多い(伝統的UIで扱いやすい)最多(業界シェアNo.1のため)
データ共有方式リアルタイム共有リアルタイム共有リアルタイム共有
TKC連携非対応非対応一部対応

⚠️ 注意:TKCを使っている税理士の場合

顧問税理士がTKCシステム(FX2/FX4など)を使用している場合、freee・マネーフォワードのデータを直接取り込めないケースがあります。TKC対応の税理士であれば弥生からのデータ連携がスムーズです。まずは顧問税理士に「どのソフトが連携しやすいですか?」と確認してください。

業種別おすすめ判定表

業種によって最適な会計ソフトが変わります。以下の判定表を参考にしてください。

業種 おすすめ 理由
IT・Web系フリーランスfreeeAPI連携が豊富・スマホ完結・クラウドサービスとの連携◎
飲食・小売(実店舗)弥生電話サポートで安心・シンプル操作・コスト重視
EC・物販(ネットショップ)freeeAmazon/メルカリ等の自動連携・決済手段の一括管理
建設業弥生 or MFオフライン利用可(弥生デスクトップ)・部門管理(MF)
不動産業MFクラウド複数物件の部門管理・銀行口座連携数が最多
士業・コンサルタントMFクラウド請求書発行+会計の一元管理・顧問料の売掛管理
従業員10名以上の法人MFクラウド or freee給与・勤怠・経費精算のバックオフィス一元化

会計ソフトの選び方の全体像や「クラウド型 vs インストール型」の比較は、「会計ソフトの選び方完全ガイド」で詳しく解説しています。

次年度繰越とデータ移行の注意点

会計ソフトの「次年度繰越」は3社とも自動でワンクリック処理できます。ただし、他社ソフトからの乗り換え時のデータ移行には注意が必要です。

次年度繰越の仕組み

決算が確定したら「次年度繰越」ボタンを押すことで、期末の貸借対照表の残高が翌期の期首残高として自動で引き継がれます。3社ともワンクリックで完了しますが、繰越前に必ず決算仕訳が完了していることを確認してください。繰越後に前期の仕訳を修正する場合は、翌期の期首残高にも影響するため注意が必要です。

他社ソフトからの乗り換え時のデータ移行

移行パターン 移行方法 注意点
弥生 → freee弥生データのインポート機能あり勘定科目のマッピング確認必須
弥生 → MF弥生データのインポート機能あり補助科目の移行は手動の場合あり
freee → MFCSVエクスポート→インポートfreee独自の科目体系の変換が必要
Excel → いずれか期首残高の手入力前期の決算書を基に正確に入力

💡 実務のポイント:乗り換えは必ず期首に

会計ソフトの乗り換えは新年度の開始時(期首)に行うのが鉄則です。期中に乗り換えると、仕訳の二重入力、残高のズレ、消費税区分の不整合など多くの問題が発生します。「今のソフトが使いにくい」と感じても、当期の決算が終わるまでは我慢して、翌期から切り替えてください。

簿記・仕訳の基礎知識については、「簿記・帳簿の基礎知識ガイド」で体系的に解説しています。

よくある質問(FAQ)

3社の中で一番安いのはどれですか?
個人事業主で白色申告なら「やよいの白色申告オンライン」が永年無料で最安です。青色申告なら弥生の初年度無料キャンペーンが最もお得です。法人向けは弥生会計 Nextが最大2年間無料で利用できるため、初期コストを最小化できます。ただし、2年目以降の料金や必要な機能を含めたトータルコストで比較してください。
freeeの独自UIは税理士に嫌がられませんか?
freeeの「借方・貸方を使わない」入力方式に戸惑う税理士がいるのは事実です。ただし、freee認定アドバイザーに登録している税理士であれば問題なく対応できます。freeeの公式サイトで認定アドバイザーを検索できるので、freeeを使いたい場合は対応している税理士を選ぶか、現在の顧問税理士に事前確認してください。
マネーフォワードの法人向け料金が「要問合せ」なのはなぜですか?
マネーフォワードの法人向けプランは、利用する機能の組み合わせや従業員数によって料金が変わるため、個別見積もりとなっています。公式サイトから問い合わせると、自社の条件に合った見積もりが提示されます。
消費税の申告もソフト内で完結しますか?
3社とも消費税申告書の作成に対応しています(freeeはスタンダード以上、MFはパーソナル以上、弥生は全プラン)。ただし、法人税申告書まで含めてソフト内で完結できるのはfreee(freee申告の追加契約が必要)のみです。マネーフォワードと弥生で法人税申告書を作成するには、別の申告ソフトまたは税理士への依頼が必要です。
無料プランだけで確定申告まで完了できますか?
白色申告であれば「やよいの白色申告オンライン」のフリープランで確定申告まで完了できます。青色申告の場合は、完全無料で年間を通じて使えるプランはありませんが、弥生の初年度無料キャンペーンを利用すれば実質的に初年度は無料で青色申告が可能です。
途中でプランをアップグレードできますか?
3社ともプランのアップグレードは可能です。データはそのまま引き継がれるため、最初は最安プランで始めて、必要に応じて上位プランに変更するという使い方ができます。ダウングレードも可能ですが、上位プランでしか使えない機能で作成したデータの扱いは確認が必要です。
会計ソフトのデータを税理士にどうやって共有しますか?
クラウド型の3社はいずれも、税理士用のアカウント(freee:アドバイザーアカウント、MF:パートナーアカウント、弥生:PAPアカウント)を発行してリアルタイムでデータ共有できます。税理士側から直接ログインして仕訳の確認や修正ができるため、メールでデータを送る手間がかかりません。

まとめ

📋 この記事のポイント

  • freee=簿記知識不要の独自UI。申告までソフト内で完結できるのが最大の強み
  • マネーフォワード=伝統的な仕訳入力。バックオフィス一元管理と銀行連携数の多さが強み
  • 弥生=電話サポートの手厚さとコストの安さ。白色申告なら永年無料、法人も最大2年無料
  • 消費税の課税事業者は最安プランに注意(freeeスターター・MFパーソナルミニは消費税申告不可)
  • 税理士との連携を最優先に。顧問税理士が対応しているソフトを選ぶのが最も失敗しない
  • 業種によって最適なソフトは異なる。IT系→freee、飲食小売→弥生、不動産→MFが目安
  • ソフトの乗り換えは必ず期首(新年度の開始時)に行う。期中の乗り換えはトラブルの元

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