【税理士監修】印紙税額一覧表|契約書・領収書の金額別印紙税額早見表

【税理士監修】印紙税額一覧表|契約書・領収書の金額別印紙税額早見表
鮎澤パートナーズ代表 鮎澤 竜哉
公認会計士 第47928号・税理士 第159175号・社会保険労務士 第13240067号・行政書士 第24061284号
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印紙税額一覧表|契約書・領収書の金額別印紙税額早見表

「この契約書にはいくらの印紙を貼ればいい?」とお悩みの経営者・経理担当者に向けて、第1号〜第20号文書の印紙税額を全て一覧表で整理しました。不動産譲渡・建設工事の軽減税額、領収書の5万円判定ルール、駐車場契約や相殺領収書の取扱いまで網羅しています。

🏆 結論:中小企業で頻出するのは第1号・第2号・第7号・第17号文書

印紙税法には20種類の課税文書がありますが、ほとんどの中小企業で日常的に関わるのは、不動産売買や金銭消費貸借の契約書(第1号)、請負契約書(第2号)、取引基本契約書(第7号)、領収書(第17号)の4種類です。本記事ではこの4種類を重点的に解説しつつ、全20号の一覧表も掲載しています。

印紙税額一覧表の全体像|第1号〜第20号文書の頻出度マップ

まずは全20種類の課税文書を「中小企業での使用頻度」で分類した一覧表です。自社でよく使う文書がどの号数に該当するかを確認してください。

号数 文書の種類 具体例 頻度 印紙税額
1不動産譲渡・消費貸借等の契約書不動産売買契約書、金銭消費貸借契約書★★★200円〜60万円
2請負に関する契約書工事請負契約書、広告契約書★★★200円〜60万円
3約束手形・為替手形約束手形★★☆200円〜20万円
4〜6株券・合併契約書・定款株券、合併契約書、会社設立時の定款★☆☆200円〜4万円
7継続的取引の基本となる契約書取引基本契約書、代理店契約書★★★4,000円
8〜16預金証書・保証契約書・債権譲渡等預金証書、保証契約書、債権譲渡契約書★☆☆200円
17金銭・有価証券の受取書領収書、レシート、受取書★★★200円〜20万円
18〜20預金通帳・消費貸借通帳・判取帳預金通帳、判取帳★☆☆200円〜4,000円/年

課税文書の判定基準や「契約書」の意義など、基礎知識は「印紙税の基礎知識|課税文書の判定基準と主な文書の種類」で解説しています。

第1号文書の印紙税額|不動産譲渡・金銭消費貸借の本則vs軽減

第1号文書の対象

第1号文書には、不動産の譲渡に関する契約書、地上権・土地賃借権の設定・譲渡に関する契約書、消費貸借に関する契約書、運送に関する契約書の4種類が含まれます。このうち「不動産の譲渡に関する契約書」のみ軽減措置の対象です。

第1号文書の印紙税額一覧(本則税額・軽減税額)

記載金額 本則税額 軽減税額(不動産譲渡)
1万円未満非課税非課税
1万円超〜10万円以下200円200円
10万円超〜50万円以下400円200円
50万円超〜100万円以下1,000円500円
100万円超〜500万円以下2,000円1,000円
500万円超〜1,000万円以下10,000円5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下20,000円10,000円
5,000万円超〜1億円以下60,000円30,000円
1億円超〜5億円以下100,000円60,000円
5億円超200,000円〜600,000円160,000円〜480,000円
金額の記載なし200円200円

📢 軽減措置の適用期間

不動産譲渡契約書の軽減措置は、2014年4月1日〜2027年3月31日に作成されるものが対象です。記載金額が10万円を超える契約書に適用されます。金銭消費貸借契約書や土地賃貸借契約書には軽減措置はありません。

第2号文書の印紙税額|請負契約書の本則vs軽減

第2号文書(請負に関する契約書)のうち、建設工事の請負に関する契約書には軽減措置が適用されます。軽減措置は2027年3月31日までに作成される契約書で、記載金額100万円超のものが対象です。

記載金額 本則税額 軽減税額(建設工事請負)
1万円未満非課税非課税
1万円超〜100万円以下200円200円
100万円超〜200万円以下400円200円
200万円超〜300万円以下1,000円500円
300万円超〜500万円以下2,000円1,000円
500万円超〜1,000万円以下10,000円5,000円
1,000万円超〜5,000万円以下20,000円10,000円
5,000万円超〜1億円以下60,000円30,000円
1億円超〜5億円以下100,000円60,000円
5億円超200,000円〜600,000円160,000円〜480,000円
金額の記載なし200円200円

💡 実務のポイント

建設工事の軽減措置は「建設業法第2条第1項に定める建設工事」が対象です。システム開発や広告制作の請負契約書は対象外で本則税額が適用されます。また、建設工事であっても記載金額100万円以下は軽減なし(本則200円のまま)です。

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第17号文書の印紙税額|領収書・受取書の早見表

領収書の印紙税額一覧

第17号文書は「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」で、領収書・レシートが該当します。記載金額5万円未満は非課税です。

記載受取金額 印紙税額
5万円未満非課税
5万円以上〜100万円以下200円
100万円超〜200万円以下400円
200万円超〜300万円以下600円
300万円超〜500万円以下1,000円
500万円超〜1,000万円以下2,000円
1,000万円超〜2,000万円以下4,000円
2,000万円超〜3,000万円以下6,000円
3,000万円超〜5,000万円以下10,000円
5,000万円超〜1億円以下20,000円
1億円超40,000円〜200,000円
金額の記載なし200円

「5万円の壁」を消費税区分記載で回避するテクニック

領収書の印紙税で最もよく問題になるのが「5万円の壁」です。消費税額を区分記載していれば税抜金額で判定できます。

📐 計算例:税込54,780円の領収書

  • 記載例A:「金 54,780円(うち消費税 4,980円)」→ 税抜49,800円で判定 → 非課税
  • 記載例B:「金 54,780円(税込)」→ 税込54,780円で判定 → 200円の印紙が必要

💡 実務のポイント

飲食店やホテルなど5万円前後の会計が多い業種では、領収書に消費税額を区分記載する運用にするだけで印紙代が大幅に節約できます。POSレジの設定を「税抜金額+消費税額」の表示に変更するだけで対応可能です。

「営業に関しない」領収書は非課税

第17号文書には「営業に関しないもの」は金額にかかわらず非課税というルールがあります。個人が私生活で発行する領収書(ネットオークションの個人間取引など)、公益法人が発行する領収書、医療法人(剰余金の配当をしないもの)が発行する領収書が該当します。

請求書に「代済」と書いた場合

請求書に「代済」「了」「相済」などと記載して金銭の受領事実を証明する場合は、名称が「請求書」であっても第17号文書(金銭の受取書)に該当し、記載金額に応じた印紙が必要です。納品書に「済」と記入した場合も同様です。

駐車場を借りたときの契約書の印紙税|5パターン判定表

駐車場契約は「土地の賃貸借」(第1号文書)か「施設の利用契約」(不課税)かで判定が分かれます。

駐車場の態様 課税? 判定の理由
①更地を区画割りして貸す(舗装なし)○ 課税土地の賃貸借に該当
②アスファルト舗装+白線(屋根なし)設備の程度・管理体制により判断が分かれる
③立体駐車場・機械式駐車場× 不課税施設の利用契約
④車庫(建物内のスペース)× 不課税建物の賃貸借であり非課税
⑤コインパーキング(時間貸し)× 不課税施設の利用契約

⚠️ 判断が分かれるケース

②のアスファルト舗装+白線のケースは、管理人の常駐やゲートの有無、車庫証明の可否など総合的に判断されます。「駐車場としての設備が整っている」場合は施設利用契約、「単に土地を整備しただけ」であれば土地の賃貸借と判断される傾向があります。

相殺した場合の領収書の印紙税|3パターン判定表

売掛金と買掛金を相殺した場合の領収書は、記載方法によって印紙税が変わります。

パターン 領収書の記載例 記載金額 印紙税
①全額を現金で受領「金100万円 受領」100万円200円
②相殺額を区分記載「金100万円 うち相殺60万円 現金40万円」40万円(5万円未満なら非課税)非課税
③全額相殺(現金なし)「金100万円 全額相殺」受取金額なし非課税

🧮 節税テクニック

相殺額と現金受領額を区分記載すれば、現金受領額のみが記載金額になります。相殺後の現金受領額が5万円未満であれば100万円の領収書でも印紙は不要です。「100万円受領(うち60万円相殺)」のように相殺額が不明瞭だと全額100万円で判定されるため、記載方法に注意してください。

印紙税額の「境目」一覧|知っておくと節税できるポイント

印紙税額は記載金額の区分ごとに階段状に上がるため、境目を超えるかどうかで税額が大きく変わります。

境目の金額(第2号・本則) 境目以下 境目超 差額
100万円200円400円200円
500万円2,000円10,000円8,000円
1,000万円10,000円20,000円10,000円
5,000万円20,000円60,000円40,000円

💡 実務のポイント

500万円の境目が特に重要です。税込550万円の請負契約書でも、消費税額を区分記載すれば税抜500万円で判定でき、印紙税が10,000円→2,000円と8,000円節約できます。契約金額が境目に近い場合は、消費税の区分記載を忘れないようにしてください。

記載金額の判定ルールや消費税区分記載の詳細は「印紙税の実務論点|記載金額の判定・写し・変更契約・消費税の取扱い」で、納付方法や過怠税については「印紙税の納付方法・過怠税・電子契約の活用」で詳しく解説しています。その他の税金の全体像は「加算税・延滞税の全体像」をご参照ください。

よくある質問(FAQ)

領収書はいくらから印紙が必要ですか?
売上代金に係る領収書は記載受取金額5万円以上から印紙が必要です。5万円未満は非課税です。消費税額を区分記載していれば税抜金額で判定できるため、税込54,780円でも税抜49,800円なら非課税です。
不動産売買契約書の印紙税はいくらですか?
記載金額によって異なります。たとえば1,000万円超〜5,000万円以下は本則2万円ですが、軽減措置(2027年3月まで)で1万円になります。軽減は記載金額10万円超の不動産譲渡契約書が対象です。
取引基本契約書の印紙税はいくらですか?
第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)に該当し、一律4,000円です。記載金額に関わらず定額です。ただし契約期間3ヶ月以内かつ更新の定めがないものは非課税です。
駐車場の契約書に印紙は必要ですか?
駐車場の態様によります。更地の区画貸しは土地の賃貸借(第1号文書)で課税対象です。立体駐車場や機械式駐車場は施設利用契約で不課税です。車庫(建物内のスペース)も不課税です。
相殺した場合の領収書に印紙は必要ですか?
相殺額と現金受領額を区分記載すれば、現金受領額のみで判定します。現金受領額が5万円未満なら印紙不要です。全額相殺(現金なし)も非課税です。ただし相殺額が明記されていないと全額で判定されます。
建設工事の請負契約書に軽減措置はありますか?
はい。建設業法に定める建設工事の請負契約書で記載金額100万円超のものは、2027年3月31日まで軽減税額が適用されます。軽減後は本則の約半額です。システム開発や広告制作の請負契約書は対象外です。
請求書に代済と書いたら印紙は必要ですか?
はい。請求書に「代済」「了」と記載して受領事実を証明する場合は第17号文書に該当し、記載金額に応じた印紙が必要です。名称が請求書でも内容で判断されます。

まとめ

📋 この記事のポイント

  • 中小企業で頻出は第1号(不動産・消費貸借)、第2号(請負)、第7号(基本契約4,000円)、第17号(領収書)の4種類
  • 不動産譲渡契約書と建設工事請負契約書には軽減措置あり(2027年3月まで、本則の約半額)
  • 領収書は5万円以上から課税だが消費税区分記載で税抜判定が可能
  • 駐車場契約は土地の賃貸借か施設利用かで課税/不課税が分かれる
  • 相殺領収書は相殺額を区分記載すれば現金受領額のみで判定できる
  • 500万円・1,000万円の「境目」を意識し、消費税区分記載で税額区分を下げる節税が有効

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