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延滞税は、法定納期限までに税金を納付しなかった場合の「利息」です。令和8年(2026年)の利率は、2か月以内2.8%・超過部分9.1%。本記事では年度別の利率推移、具体的な計算式、ステップごとの計算例、免除規定までを、経理担当者向けに実務視点で完全解説します。


延滞税は、法定納期限までに税金を納付しなかった場合の「利息」です。令和8年(2026年)の利率は、2か月以内2.8%・超過部分9.1%。本記事では年度別の利率推移、具体的な計算式、ステップごとの計算例、免除規定までを、経理担当者向けに実務視点で完全解説します。
🏆 結論:令和8年の延滞税は2か月以内2.8%、超過分9.1%
延滞税は本税×利率×日数÷365で計算し、令和8年1月1日〜12月31日は「2か月以内2.8%、2か月超9.1%」の2段階です。本税が1万円未満・延滞税が1,000円未満の場合は切り捨てで免除。本税を早く納付すれば延滞税は増えないため、調査による追徴が発生しそうな場合は本税のみ先に納付する選択が有効です。
延滞税とは、法定納期限までに国税を納付しなかった場合に、納期限の翌日から完納の日までの期間に応じて課される「利息」的性格の税金です。国税通則法第60条に規定されており、本税の滞納に対する経済的負担として機能します。
延滞税と混同されやすいのが「加算税」ですが、両者は性質が根本的に異なります。加算税は申告漏れ等の行為に対する行政制裁で、延滞税は納付遅延に対する利息です。修正申告時にはこの両方が同時に発生するため、追徴総額を見積もる際は両者を分けて計算する必要があります。
| 項目 | 延滞税 | 加算税 |
|---|---|---|
| 性格 | 利息相当 | 行政制裁 |
| 根拠条文 | 通則法60条 | 通則法65〜68条 |
| 計算方法 | 本税×利率×日数/365 | 増差税額×10〜40% |
| 発生条件 | 納期限後の遅延 | 申告漏れ・無申告等 |
| 損金算入 | 不算入 | 不算入 |
加算税の詳細は関連記事「加算税の種類と計算方法|過少申告・無申告・不納付・重加算税の税率と要件」をご覧ください。
💡 実務のポイント
延滞税は損金不算入(法人税法55条4項)。経理処理上は「租税公課」で計上しても、別表四で加算する必要があります。所得税でも必要経費に算入できないため、個人事業主にとってはキャッシュアウトがそのまま所得圧迫要因にならない点に注意が必要です。
延滞税の利率は、納期限の翌日から数えて「2か月以内の期間」と「2か月を超えた期間」で2段階に分かれています。令和8年1月1日から12月31日までの期間に対応する利率は、以下のとおりです。
| 期間 | 利率(令和8年) | 計算根拠 |
|---|---|---|
| 納期限の翌日〜2か月以内 | 年2.8% | 延滞税特例基準割合1.8% + 1% |
| 2か月を超えた期間 | 年9.1% | 延滞税特例基準割合1.8% + 7.3% |
📢 令和8年の利率の注意点
令和7年の利率(2.4%/8.7%)から、令和8年は2.8%/9.1%に引き上げられました。平均貸付割合が0.4%→0.8%に上昇したことが要因です。延滞期間が令和7年と令和8年をまたぐ場合、期間ごとに利率を分けて計算する必要があるため注意してください。
延滞税特例基準割合は、市中金利と連動するように令和3年に導入された仕組みです。各年の前々年9月から前年8月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除した割合(平均貸付割合)に、年1%を加算した割合です。財務大臣が毎年11月30日までに告示します。
令和8年の平均貸付割合は0.8%と告示され、延滞税特例基準割合は0.8% + 1% = 1.8%となりました。これに通則法の1%または7.3%を加算した値が、実際の延滞税利率です。
延滞税の計算は、本税に利率と日数を乗じる比較的単純な式です。ただし、期間ごとに利率が異なるため、2か月以内と2か月超の2段階で計算する点に注意が必要です。
📐 延滞税の計算式
延滞税 = 本税 × 利率 × 日数 ÷ 365
【令和8年中の場合】
2か月以内:本税 × 2.8% × 日数 ÷ 365
2か月超:本税 × 9.1% × 日数 ÷ 365
⚠️ 端数処理の注意
本税の端数処理は「1万円未満切り捨て」、延滞税の端数処理は「1,000円未満は全額免除、1,000円以上は100円未満切り捨て」で、両者でルールが異なります。電子申告システムで自動計算される金額を信じずに、一度手計算で検算することを推奨します。
実際にどれくらいの延滞税が発生するのか、代表的な3パターンで計算してみます。納期限を令和8年3月15日(個人の確定申告期限)とし、完納日によって延滞税がどう変わるかを確認してください。
📐 共通前提条件
🧮 計算シミュレーション
【期間】3月16日〜5月15日=61日間(すべて2.8%適用)
【計算】100万円 × 2.8% × 61日 ÷ 365 = 4,679円
【端数処理】100円未満切り捨て
【延滞税】4,600円
🧮 計算シミュレーション
【2か月以内】3月16日〜5月15日=61日
300万円 × 2.8% × 61日 ÷ 365 = 14,038円
【2か月超】5月16日〜8月15日=92日
300万円 × 9.1% × 92日 ÷ 365 = 68,810円
【合計】14,038円 + 68,810円 = 82,848円
【端数処理】100円未満切り捨て
【延滞税】82,800円
🧮 計算シミュレーション
【2か月以内】3月16日〜5月15日=61日
500万円 × 2.8% × 61日 ÷ 365 = 23,397円
【2か月超】5月16日〜翌年3月15日=304日
500万円 × 9.1% × 304日 ÷ 365 = 378,904円
【合計】23,397円 + 378,904円 = 402,301円
【端数処理】100円未満切り捨て
【延滞税】402,300円
💡 実務のポイント
弊所が関与する年商2億円の法人で、役員報酬設定ミスにより法人税450万円の追徴が発生した事例(令和7年)では、修正申告の納付が6か月遅れました。延滞税は約17万円。当時の利率が2.4%/8.7%であったため、令和8年に同じことが起きれば利率アップ分だけ負担が増えます。期限内納付を徹底することが最大の節税です。
延滞税の利率は市中金利に連動するため、年度により変動します。令和3年に延滞税特例基準割合制度が導入されてから、現在までの推移は以下のとおりです。修正申告による追徴で延滞期間が複数年にまたがる場合、この表を参照して期間ごとに利率を分けて計算します。
| 適用期間 | 平均貸付割合 | 2か月以内 | 2か月超 |
|---|---|---|---|
| 令和3年1月1日〜12月31日 | 0.5% | 2.5% | 8.8% |
| 令和4年1月1日〜12月31日 | 0.4% | 2.4% | 8.7% |
| 令和5年1月1日〜12月31日 | 0.4% | 2.4% | 8.7% |
| 令和6年1月1日〜12月31日 | 0.4% | 2.4% | 8.7% |
| 令和7年1月1日〜12月31日 | 0.4% | 2.4% | 8.7% |
| 令和8年1月1日〜12月31日 | 0.8% | 2.8% | 9.1% |
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修正申告による追徴で延滞税が発生しそうな場合、本税の先行納付や換価の猶予で負担を軽減できます。初回相談無料。公認会計士・税理士・社労士・行政書士がワンストップで対応します。
鮎澤パートナーズに相談する延滞税にも、納税者救済のための免除・軽減規定があります。該当する場合は延滞税の全部または一部が発生しないため、確認する価値があります。
本税の1万円未満の端数は、延滞税の計算基礎から切り捨てられます。本税が1万円未満の場合、延滞税の計算基礎がゼロになるため、延滞税は発生しません。少額滞納者の事務負担軽減を目的とした規定です。
計算した延滞税額が1,000円未満の場合、全額が切り捨てられ、延滞税は発生しません。本税が1万円以上でも、延滞期間が極めて短い場合はこの規定で免除されるケースがあります。
通則法61条により、法定申告期限から1年を超える部分の延滞税が免除される規定があります。ただし重加算税の対象となった場合はこの免除は適用されません。つまり、善意の誤りによる修正申告では1年超の延滞税は免除されますが、仮装隠蔽による修正申告ではペナルティとして全期間の延滞税が課されます。
災害・盗難・病気等の一定事由がある場合、納税の猶予を申請できます。猶予期間中の延滞税は全額または半額(2分の1)が免除されます。申請は納期限までまたは納期限後でも可能です。
| 猶予制度 | 延滞税の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 災害等による納税の猶予 | 全額免除 | 通則法46条1項 |
| 通常の納税の猶予 | 2分の1免除 | 通則法46条2項 |
| 換価の猶予 | 2分の1免除 | 通則法63条 |
税務署の処分により本税が減額された場合、延滞税も減額されます。一旦納付済みであった場合は、延滞税の還付加算金付きで返金されるケースもあります。
💡 実務のポイント
弊所が関与する建設業の個人事業主(2025年・売上4,500万円)で、現場での事故による長期入院で確定申告・納付が遅れた事例があります。納税の猶予を申請したところ、入院期間中の延滞税約12万円が全額免除。普通に延滞税を納付するより事務負担は増えますが、税務署の窓口で相談すれば親切に対応してもらえるため、災害・病気の場合は必ず申請すべきです。
延滞税は日数に応じて増え続けるため、早期の対処が最も効果的です。以下は弊所で関与先に指導している実務対策の主要パターンです。
税務調査で修正申告の必要性が明確になった場合、修正申告書の作成前でも本税のみ先行して納付する「予納」が可能です。予納した日の翌日からは延滞税が発生しないため、修正申告書提出までに期間を要するケースでは強力な節減策となります。
納付資金が一時的に不足している場合、換価の猶予(通則法63条)を申請すれば、延滞税の2分の1が免除されます。申請は納期限の翌日から6か月以内に行う必要があります。担保提供が原則ですが、100万円以下の場合は担保不要です。
最も確実な延滞税対策は、期限内完納の仕組みをつくることです。以下は弊所で推奨する方法です。
📋 この記事のポイント
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